平成11年7月4日
「まだ行方不明の方が一名いらっしゃるんです。」どこに家があったのかわからない状況でした。
県議会の建設委員会で、安佐北区亀山の被災地に行った時、現地の消防職員の第一声でした。6月23日(水)から29日(火)まで断続的に降った豪雨は、広島県各地に甚大な被害(死者26名)を及ぼしました。今回の災害は6月定例会の開会中に起こったため、30日には呉市を、7月1日には広島市の災害現場に行って参りました。
まず私が考えたことは、このような緊急事態の時に、議員は何をすべきかということです。8年前の台風19号の時も、市議会議員として何をすべきかと考えさせられました。
支持者の方からたくさんの電話がかかってくる中で、市役所や消防に電話をする、現場に行く等混乱した中で取り組みました。今回は、南区の災害は少なく、直接の電話はなかったわけですが、議員はまず現場で事態の収拾に努めることが大事だと思いました。今回はまだ現場に向かう県の作業服すら事務局から借りるという状況で、いざという時の心構え・準備をしておく必要性を痛感いたしました。広島県はその地盤の特殊性から、土砂災害危険個所は6000箇所近くあり、全国一です。この整備は広島県が中心になって行っています。
しかし問題は、危険個所に住んでいらっしゃる方々に、工事の同意をとりつけることが困難な点にあります。場合によっては土地が削られる場合があるし、一部負担金も出さないといけない等で進まない場合が多々あるそうです。実際呉の現場では、今回崩れた斜面は呉市が工事の着工を促していたわけですが、地権者の方が池を所有しており、遅れていたところに発生したわけです。判断は難しいですが、危険個所に指定されていることの意味を十分に理解する努力は必要だと思います。南区は、黄金山・比冶山・元宇品・似島などに108個所の危険個所があり、その整備率は54%です。
また、災害発生時の対応にも問題がありました。情報が一元化されておらず、どこに聞けばいいのかがわからない(たらい回しの状態)、自衛隊への出動要請が遅れたこと等です。
対策本部の仕組みを十分に生かし、最善の対処ができるよう準備するとともに、危険個所の再確認と議員として一刻も早く現場にいけるように日頃から心がけておきます。
<今週の活動>
6月28日(月) 県会本会議一般質問
6月29日(火) 県会本会議一般質問
6月30日(水) 建設委員会、呉の現場へ
7月1日(木) 安佐北・佐伯区の現場へ
7月2日(金) 県会本会議(閉会)
7月3日(土) 徳山市へ
7月4日(日) 資料整理等
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