こうじマガジンNO.34(2002.07.03)  

「診療報酬の改定について」

 広島県議会6月定例会におきまして、
「広島県手数料条例等の一部を改正する条例案」
が可決されました。
その中に「県立病院使用料及び手数料条例、
広島県立身体障害者リハビリテーションセンター
設置及び管理条例の改正」があります。

これは、「診療報酬の改定により、
長期入院に係る保険給付の範囲が見直され、
入院日数が180日を超える入院患者に対する
保険給付が減額されることになり、
減額相当分については、特定療養費制度の対象として
徴収できることとなった」ことによる改正です。

すなわち、半年以上病院に入院している患者の
自己負担が増える(県立病院で月約1万5千円程度)
ことになりました。
これはいわゆる社会的入院を少なくするための方策で、
医療費抑制策の一つです。

まず私が関心を持ったのは、
広島県内にこの半年以上の社会的入院者が
どれくらいいるのか、ということです。
正確な人数は県として把握していないとのことでした。
入院患者に新たな負担を強いるにもかかわらず、
その具体的な人数すら
当局が把握していないというのは問題があります。

全国ベースでは5万人という数字がありますので、
人口割してみますと、
約1000人という人数が出てきます。
県立病院全体で29人が対象になるということで、
1000床に対して29人ですから、
出現率は約3%、
広島県の全入院患者数が2万7千人(精神病患者を除く)
ですから、こちらからも約1000人と予測できます。

私はこの1000人という数字は大変多いと考えております。
この方々は年間18万円の負担をするか、
病院から出て行くかの選択をせまられるわけです。
すなわち、お金のない人は病院から追い出されるわけです。

ではどこへ行くのか。
自宅に帰れない事情があるから入院しているわけで、
自宅で在宅介護をというのは
あまりにも現実離れしています。

介護保健施設は2000人が入居待ちで、
うち400人はすぐにでも入居したいのにできない状況です。
そこにまた1000人近い方々が居場所を求めて
やってくるわけです。
県当局は療養型病床群
(昔の老人病院がグレードアップしたもの)を
増やして対応するとしていますが、
ただちに対応できるわけではありません。
弱者に「痛み」のしわ寄せがいっている、
行政が何ら対応策を考えていない、
いい例だと思います。

悲惨な事件・事故の引き金にならなければよいのですが、
こうした点をしっかり監視し、
具体的な対応をさらに迫っていきたいと思います。


<主な行事>

6月24日(月)  県議会6月定例会開会日。夜、宇品で保護司会。

6月25日(火)  パワーウォーク 宇品御幸3丁目

6月26日(水)  一般質問 大島 昭彦議員(東区)、
          木曽 真理行議員(尾道市)。
          夜、南区民スポーツ大会懇親会。

6月27日(木)  一般質問 浅野 洋二議員(福山市)、
          石橋 良三議員(阿佐南区)。
          夜、県議会議員1年生会。

6月28日(金)  生活福祉保健委員会。診療報酬の改定について質問。
          夜、JOIN広島の講演会(林 真理子氏)に参加。

6月29日(土)  街頭ラリー。夜、食品・流通関係の方々と懇親会。

6月30日(日)  隊友会総会。

7月1日(月)   パワーウォーク 霞団地
          (雨の日は大型のマンションを廻ります)。

7月2日(火)   県議会6月定例会閉会日。
          副議長に小島 敏文議員(世羅郡)を選出、
          私は農林委員会に所属することになりました
          (特別委員会は、引き続き環境・防災対策特別委員会です)。

   (※パワーウォークとして、一日50人の方にお会いすることを目標に
   南区を訪問して歩いています。)

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