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こうじマガジン NO.687
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≪2020年06月28日から2020年07月03日までのダイアリー≫
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■□□■□□■□□■□□■【 目 次 】 ■□□■□□■□□■□□■
◇『明治維新の正体』鈴木荘一著(毎日ワンズ)
◇会派総会
◇6月定例県議会閉会日
◇安芸太田町へ
◇安芸太田町、安芸高田市へ
◇世羅町へ
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●●●2020年06月28日●●●
<『明治維新の正体』鈴木荘一著(毎日ワンズ)>
『女帝小池百合子』と一緒に本屋で購入した
『明治維新の正体』を読み進めています。
ペリー来航(1953.7及び1854.2)から明治維新(1968.10)に至るまでの歴史を、
グローバルにかつ詳細に論じています。
今までは人物主体で、例えば吉田松陰、坂本龍馬、高杉晋作
と言った維新の英雄の視点で見るのが当たり前のようになっていましたが、
幕府側の姿勢とグローバルな視点から見ると
その様子は全然違ったものに見えてきます。
そう言った意味では大変参考になる本ですので、
面白く読み進めています。
今はこの本と大佛二郎の『赤穂浪士』を並行して読んでいます。
●●●2020年06月29日●●●
<会派総会>
午後から会派総会のため県議会に向かいました。
明日の閉会日に向けた確認と意見交換を行いました。
まず4月30日からの4月臨時会、
そして6月22日からの6月定例会と2ヶ月余りにわたって
コロナウイルス感染症対策についての審議、
補正予算等の議決を行ってまいりました。
予算は既に1000億円を超えましたが、まだまだ警戒と備えは怠らず、
さらには経済活動の回復に務めていかなければいけません。
それと同時に河井事件も同時並行的に捜査が進展していきました。
河井案里氏の公設秘書の起訴が3月24日、
4月9日買収事件がらみで安芸太田町長辞職、
4月28日には県議3人の県議会控室を家宅捜索、
6月16日案里氏の公設秘書に実刑判決、6月18日夫婦の逮捕、
その後読売新聞が現金提供があったとされる地方議員の実名を報道、
その後複数の県議、広島市議等からの自白ドミノが起こり、
三原市長・安芸高田市長が辞職する事態になっています。
7月8日には河井夫婦を起訴するとのことで、
はたして受け取った側への検察の対応はどうなるのか、注目です。
何か変な緊張感のある、また同僚議員の不祥事にいたたまれない気持ちになる、
嫌な気分が長く続いています。
そうした意見交換を行いました。
終了後は会派懇親会。
●●●2020年06月30日●●●
<6月定例県議会閉会日>
今日は閉会日です。
議事は各常任委員長の報告、採決と続きました。
720億円余りの補正予算及び条例案は可決されました。
さらに今議会では議員提案による種子条例も可決されました。
そして各常任委員会の設置が行われ、
私は三度、生活福祉保健委員会の所属となりました。
コロナ対策は今後も続くため、
しっかりとフォローしていきたいという思いからです。
意見書4本も可決され、定例県議会は閉会されました。
次の定例会は9月と言うことになりますが、
コロナウイルスの感染状況や、河井事件の行方等不安材料を抱えています。
緊張感を持って活動をしていきたいと思います。
●●●2020年07月01日●●●
<安芸太田町へ>
今日は会派県内調査ということで、安芸太田町へ向かいました。
今年度で5カ年計画の最後の年となり、
新たな広島県中山間地域振興計画を策定しなければならない時期ということで、
今回の調査は内陸部の中山間地域である安芸大田町、安芸高田市、
世羅町を訪問することにしてます。
夕方安芸太田町に入り、5月の市長選で当選した橋本博明町長、
冨永豊町議を交えて意見交換会を行いました。
人事や予算のこと、地域課題、三段峡の観光強化策、
「日本で最も美しい村」への取り組み等幅広く意見交換できました。
私たちの会派は連合広島推薦議員を中心に構成しており、
現在14名ですが残念ながら首長になった仲間はいません。
したがって、市町と県との人事や予算のやりとり、
施策の連携等については十分な知識がありません。
そうした部分を強化するためにも、
安芸太田町との連携はしっかりととっていきたいと思っています。
この日は安芸太田町泊。
●●●2020年07月02日●●●
<安芸太田町、安芸高田市へ>
朝10時から「自伐型林業ができる町づくりを」というテーマで町内の現場へ。
自伐型林業とは、山林所有の有無、あるいは所有規模にこだわらずに、
森林の経営、施業を自ら(山林所有者、地域)が行う自立自営型の林業であり、
森林を継続して管理し、持続的に収入を得ていく林業です。
大型林業との違いは、一人一日12~15㎥を目標とする大型林業の生産性でいくと、
一班(4人)で一日の素材生産は48㎥で面積にして0.8㌶実施していることになりますが
(1㌶で間伐した際に出る素材量を60㎥とする)、
年間250日稼働で200㌶が必要になります。
10年で1サイクルとすると2000㌶必要となり、
そこで雇用される人員はたった4人となります。
これが自伐型だと100㌶で2~3人が専業林家として成り立っている例や、
30㌶で専業林家として家族を養っている例など、
2000㌶あれば50人以上の専業林家の雇用が成り立つことになります。
さらに安芸太田町の山林は傾斜がきつく、山林所有者も分散しています。
国が推進する大規模集約型だと逆に効率が悪く、
作業道を作ることで土砂崩落を誘発する危険もあり、向いていません。
また大規模林業による過剰な間伐、
皆伐後は植え付けまで行える林家はまれであり、
林業の衰退要因にもなっています。
自伐型林業で環境負荷を軽減した継続した林業が可能となり、
かつ雇用の受け皿としても有効です。
こうした取り組みを2016年度から実施しており、
この年度を「安芸太田町型New自伐型林業元年」として
小規模林業の普及をスタートさせている、とのことでした。
同行いただいたNPO法人の若者たちからは、
「現場の作業道を作る専門的知見、伐採する木を選別する第六感、
安全に伐採するための匠の技と大木が倒れるときの迫力、
森林の中での孤独と生き物とのふれあい、落ち着いた山あいでの生活」、
こういった魅力があるんだ、といういきいきとした声を聞きました。
昼食は安芸高田市(人口2.8万人)
この4月にできた「道の駅 三矢の里 あきたかた」でとりました。
産直棟、レストラン棟、休憩情報発信棟がそろった最新の道の駅で、
すでにたくさんの人でにぎわっていました。
午後からは、安芸高田歴史民俗博物館について調査しました。
市教育委員会生涯学習課の秋本主査より概要の説明を受けました。
毛利氏を意識した武将姿での説明は、
郷土愛のこもったメリハリをもったもので、
毛利元就を中心にした安芸高田市の歴史と民俗におおいに共感しました。
国の史跡であり日本百名城でもある郡山城址も秋本主査にご案内いただきました。
当時としては家臣も内に城内に暮らすという画期的な山城だったようです。
毛利元就の墓、清神社と合わせて、
厳かな自然に溶け込んだ歴史に感動しました。
いままで幾度となく安芸高田市には参りましたが、
初めてその歴史にふれることができました。
この日は明日調査予定の世羅町まで移動して泊。
●●●2020年07月03日●●●
<世羅町へ>
会派県内調査三日目は世羅町です。
まず世羅町商工会を訪問しました。世羅町は人口1.5万人、
2000年には2万人だったので人口減少が進んでいます。
商工会の会員数も平成17年の合併時に702だったのが、
平成23年度末には580まで落ち込み、
そこから回復して現在は600まで戻しています。
うち代表者が60歳以上の298事業所のうち約74%にあたる220事業所について
事業承継診断を実施したところ、
43.6%にあたる96事業所が廃業を考えているとのことでした。
ここをどうフォローしていくかが大事です。
また新型コロナウイルスの影響で売り上げが50%以上減少した事業所が28.5%、
25%以上が42%で、給付金等の申請を行っているとのことでした。
地方経済におけるコロナによる打撃は深刻です。
人口減少、高い廃業率と進まない事業承継、
コロナによる打撃とこの局面をどう打開していくのか、
しっかりと考えていきたいと思います。
2ヶ所目の調査地は広島県立世羅高校です。
駅伝で大活躍の世羅高校ですが、
生徒数は各学年100名超の中規模校です。
普通科、生活福祉科、農業経営科があり、
見学したクラスでは介護実習として血圧のはかり方を学んでいました。
なんで全国的に駅伝が強い高校なのか、という問いには、
歴代の名監督がつくった歴史もさることながら、
地域の人たちの応援する力が大きい、とのことでした。
元気に羽ばたいていただきたいとエールを送りました。
昼食はせら夢公園でいただきました。
これで調査は終了、広島県議会に4時前に到着しました。