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こうじマガジン NO.561

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≪2017年8月21日から2017年8月28日までのダイアリー≫

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■□□■□□■□□■□□■【 目 次 】 ■□□■□□■□□■□□■

◇広島県議会民主県政会8.20広島土砂災害現地調査
◇松下政経塾地方議員の会研修会 in 越前市
◇農林水産委員会県内調査
◇農林水産委員会県内調査2日目
◇ヒアリ発見>
◇千暁寺仏教壮年会第37回例会
◇9月補正予算追加政調ヒアリング

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●●●2017年08月21日●●●


<広島県議会民主県政会8.20広島土砂災害現地調査>


毎週週始めの街頭演説は、鶴見橋東詰交差点です。
学生インターンの山藤君も一緒です。
彼は野球少年で、安佐北高校で甲子園を目指していたそうです。
広陵高校のメンバーにも後輩がいるようで、
話しが盛り上がります。

午後1時に太田川河川事務所高瀬分室に集合の後、
8.20広島土砂災害被災地へ。
今回は復旧・復興状況の調査です。

まずは安佐南区八木3丁目にある
「復興交流館モンドラゴン」を訪問しました。
こちらは平成28年4月にオープンした約20畳のプレハブハウスで、
お好み焼き店スペースと、
イベント・展示スペースがあります。

発災から約1年半後にあたりますが、
まさに復旧から復興へと住民の皆さんの意識が前に向いた時機、
逆に言うと復興へ前のめりになるのに1年半かかったということですが、
「住民どうしの絆を深め、こころを復興し、
次世代の減災のために、語り継ぎたい」と
その設立趣旨にはうたってあります。

地域の民生委員を務められている館長の畠堀さん、
自治会副会長の松井さんによると、
災害後普通の生活に戻っていく中で最も気になったことは、
「年寄りに元気がない」ということだったそうです。
周囲の環境が一変し、家に閉じこもるようになり、
認知症の傾向が強まっていると感じられたそうです。

そこで地域の拠点を作り、
名産の広島菜の作り方やワラ細工といった
年寄りの知恵を若い世代に伝えていく活動を通じて、
コミュニテイの再生を図ろうとしたことが、
この復興交流館のスタートに繋がりました。

被災された方の中には地域を離れて行かれる方もおられます。
実際にこの小原地区でも被災前の150世帯から、
120世帯に減少しています。

そんな中でも、宅配サービスだけで外に出なくなるお年寄りと
お好み焼き(被災した6名の女性が中心)を通じて交流したり、
防災受信機サービスを利用して各世帯に配布したり、
「復興と伝承」をテーマに活動を活発化させておられました。

500年に一度を言われる今回の土砂災害ですが、
ちょうど1382年に大災害の記録が残っているそうです。
その当時は、川の氾濫を蛇にたとえ
地名にそれを残したと伝えられていますが、
治めるのに用いた太刀を奉納したといわれる
太刀納という名前も残されているようです。
風化させることなく復興を図っていく、
そのたくましさを感じることができました。

次に近くの砂防堰堤、上山川1-9-303渓流に向かいました。
完成間近のこの堰堤は12000リューベの土砂を
防ぐことができるよう設計されています。
被災地では今回の発災で
約3.3万リューベの不安定土砂が堆積している、
とされているそうで、絶対安全ということはありえません。

ただこの砂防堰堤付近まで登ってきますと、
太田川がゆったりと流れる静かな眺めは絶景です。
ここに住みたい、
と思われたのにも共感できます。
堰堤の完成は来年になるそうです。


そしてこの堰堤のすぐ下にあるのが県営緑丘住宅です。
こちらも被災しましたが、復旧工事は終わっています。
現地ではこの頑丈な県営住宅が
少なからず土砂の流出を防いだ効果があった、
という評価もあるようです。
現在120戸のうち68戸に入居されているとのことでした。

最後の調査地は安佐南区毘沙門台にある
認定こども園サムエル信愛こどもの園です。

運営するのは今年50周年を迎える
IGL( International Gospel League:国際福音連盟)グループです。
学校法人、社会福祉法人、医療法人、株式会社を展開し、
60事業所を有するグループで従業員数は1400名という規模です。
うち43事業所は高齢者福祉施設でグループの中核です。

今回訪問したのは認定こども園で、
4つあるこども園(美鈴が丘、薬師が丘、信愛、未来)全体で、
園児数1100人、職員数213人となっています。
運営状況は事業規模が約10億円に対し、
約2億円の黒字を計上していることからも健全経営といえます。

広島県からの補助金総額は2500万円あまりで、
園長からの問題提起は、
障害児教育割りが毎年減少しているという点でした。
かつては4千万円近かった補助金が
1200万まで減少しているとのことでした。
この点確認が必要です。
保育士の待遇改善等進んでいますが、
一過性のものに終わらせないことが大事です。


●●●2017年08月23日●●●


<松下政経塾地方議員の会研修会 in 越前市>


朝9時半過ぎののぞみでまず京都へ、
そこで乗り換えて1時間強、
福井県越前市武生駅に1時前に到着しました。

奈良俊幸越前市長(松下政経塾6期生)と早速合流し
松下政経塾地方議員の会研修会がスタートしました。
年1回開催される塾生と合同での研修会、
今回は地方議員7名、塾生16名の計23名が参加しました。

奈良市長は政経塾6期生ですから私の1期先輩、
茅ケ崎の寮で親しく接する機会がありました。
当時から天下国家を語る先輩の多い中、
生まれ故郷の武生に戻って地方自治に携わりたい、
と明確な志を持たれていました。
武生での研修は2012年8月以来となります。

全員での昼食後(越前そば)最初の調査地は
今年度完成した武生中央公園「だるまちゃん広場」です。
絵本作家のかこさとし氏の監修で、
面積約1.4ヘクタール、総事業費4.2億円です。

かこさとし氏の絵本をモチーフに、
大型複合遊具「カラスのパンやさんのかざぐるま塔」を始め、
13の施設が整備されています。

近隣には来年開催予定の福井国体に合わせて建設された
総合体育館「越前市AW-Iスポーツアリーナ」
(自動車部品製造会社「アイシン・エィ・ダブリュ工業」が
命名権取得)があり、
こちらも見学させていただきました。

さらに「かこさとし ふるさと絵本館」、
「ちひろの生まれた家」記念館(いわさきちひろ生家)を訪問の後、
越前市役所へ向かいました。

こちらでは奈良市長からお話をお聞きしました。
越前市は、人口8万人・面積230平方キロで、
奈良市長は「元気な自立都市・越前」を掲げて3期12年間にわたり、
その運営を担ってきました。
そのベースには、自立と協働・定住化という理念があり、
福井県の製造品出荷額の四分の一を占める
越前市のものづくり産業の活性化と、
13小学校区ある地域のまちづくりに熱心に取り組まれています。

その成果の象徴が今日調査したいろんな施設であり、
こののち訪問するタケフナイフビレッジ(越前打刃物)だとされました。

確かに郷土出身の絵本作家2人をクローズアップするという
トップのセンスは素晴らしい、と感じました。
文化芸術への理解がなければ、
生まれない発想だと思います。
今後もさらに文化が深まっていき、
素敵な街づくりに進化していけば、と感じました。

最後に北陸新幹線「南越駅」建設地を訪問しました。
北陸自動車道武生インターに直結するという地の利ですが、
残念ながら現在の武生駅からはかなり離れてしまいます。
今年10月の市長選挙に向けて、
次なる課題はこの北陸新幹線効果をどうと取り組むかだ、
と次なる課題へのチャレンジを決めておられます。

次に訪問する際には60億円かけた新庁舎も
完成していることと思います。
政治の成果を実感した研修でした。

夜の引き続き市長や塾生たちとの懇親が続きました。
いい交流ができたと思います。


●●●2017年08月24日●●●


<農林水産委員会県内調査>


朝9時前に武生駅を出発し米原駅で新幹線に乗り継ぎ、
12時過ぎに三原駅へ。

ここから農林水産委員会の県内調査に合流です。
午後最初の調査地は㈱オービスです。
調査項目は「梱包材における国産材の活用について」です。

㈱オービスはニュージーランド松製材の国内最大手で、
売上高89億円、従業員174人の企業です。
うち木材事業の売上高は47.6億円で、
原木投入計画量は11.5万立方メートル(年)になります。

このうちNZマツを4.5万立方メートル輸入し、
残りの7万立方メートルに国産スギを使用、
うち約2万立方メートルを広島県内から調達することとしています。

梱包用材に加工する工場を見学しましたが、
国内シェアではトップのメーカで、
新工場の建設が決まっています(平成30年5月稼働予定)。
総事業費は49億円、
うち林野庁補助金が9.5億円入ることになっています。

新工場の年間生産量は約13万立方メートル、
敷地面積は倍の約2万平方メートル、
今まで日勤と夜勤の2交代でしたが、
日勤のみで生産が可能となります。

国産スギの生産も開始、為替の影響を抑制し、
歩留率も現工場より1%向上させ、
3~4千万の利益向上を目標としています。

県産材の消費拡大にもつながる事業ということになります。
NZマツの市場は国内では40~50万立方メートルですが、
中国市場は1000~1200万立方メートルと桁違いで、
為替の変動とともにその動向によって大きく左右されます。
国産材に移行することでそのリスクを
最小限にできるメリットもあるそうです。

次の調査先は㈱ホルツベルで、
調査項目は「各種木材製品の生産について」です。
企業規模は売上高約4.6億円、従業員数41名で、
建具や家具などの木製製品の製造等を行っています。
オンリーワン商品の開発に熱心で、
介護施設用の引き戸・ドア等の建具、
PET樹脂をコーテイングした学習机等の商品、
棺桶等をみさせていただきました。

社長の経営理念「林業再生から日本の地域社会へ」によると、
日本の国土に占める森林面積は68.5%、
フィンランド・スウェーデンに続き世界で3番目、
そして広島県は72%でフィンランドと同じ割合になるそうです。

国土における森林資源のボリュームは
年間1億立方メートルづつ増えており、
現在49億立方メートル、
一方で消費量は年間7000万立方メートルで
うち国産材は2000万立方メートルにすぎません。

植林したスギ・ヒノキが伐採期を迎えているにもかかわらず、
大半を国外から輸入しているのが現状です。
国産材の温もりのある快適な居住環境だけでなく、
国産木材需要復活で日本の森林を再生させ、
新たな産業革命を生み、
日本の地域社会を救うことができる、とされています。
日本の林業の可能性についてあらためて考えさせられました。

3番目の調査先は広島県果樹農業振興センター沼隈農園で、
調査項目は「ぶどうの担い手育成の取り組みについて」です。
約60ヘクタールのぶどう園で売上高は6.4億円、
生産者は65名、平均的な所得イメージは露地栽培で
一反平均100万円、夫婦で6反なので600万円の売り上げで、
所得は350万円といったところのようです。

福山市が4名の研修生を募集し、
2年の予定で既に就農されています。
2年で独立していくわけですが、
この研修期間を含め10年間は年間農業所得が
500万円程度となるよう助成されます。
選果場で4名の研修生ともお会いしましたが、
いきいきと働いておられました。
ぶどう婚活もあるそうで、
しっかり定着していかれることを願っています。

この日は福山市泊。


●●●2017年08月25日●●●


<農林水産委員会県内調査2日目>


農林水産委員会県内調査2日目は8時20分にホテル出発、
最初の調査地は「道の駅アリストぬまくま」で、
調査項目は「水産物の販売について」です。

「道の駅アリストぬまくま」は全国では
現在1117ある道の駅(広島県は19)の220番目の道の駅で、
平成8年にオープンしています。

平成11年には自由市場を開設、
現在364者が登録しうち150者が稼働しています。
レジカウントで22万人の来客があり、
売上高は約3億円です。

出荷するものには既定のラベルを添付し(POSシステム)、
価格も自ら設定、
売れ残った品は出荷者が持ち帰る仕組みです。

千年漁業協同組合(組合員90名)は、
アリストぬまくまに自由市場設立時に出資、
ほぼ専属で水産物を販売しています(20名)。
売上高は約8000万円で、
価格を自由に決められ少量でも出荷でき、
なおかつ近いということで自由市場への出荷比率は高いようです。
地産地消の典型的なモデルであり、
うまく機能していると感じました。

次の調査地は㈱なかやま牧場で、
調査項目は「和牛の生産・加工・販売の取組について」です。
業界では類を見ない
「生産から販売までの一貫経営」=6次産業化を
早くから実現した企業として有名になりました。

現在の企業規模は農場で9000頭を飼い、
加工場では25頭/日の処理を行い、
直売店舗は9店舗にまで成長してます。

この店舗で製品の約4割を売り上げ、
残りは注文販売とのことでした。
「大衆牛肉」「牛の利益の最大化」という
経営理念には説得力がありました。

昼食後最後の調査地は三川ダムで、
調査項目は「小水力発電について」です。
こちらは昨年委員監査で訪問しておりますので、
その際のこうじブログ記事【2016年10月27日】を
参照していただきたいと思います。

4時半には県議会控室に戻り、
6時からは宇品地区社会福祉協議会懇親会に出席しました。


●●●2017年08月26日●●●


<ヒアリ発見>


ついにヒアリと確認されました。
昨日県内調査から控室に戻って早速港湾振興課長からヒアリングしました。

発見場所は国際コンテナターミナル出島地区で、
131個体すべて殺虫処分したようです。
海外から運び込まれたコンテナにいたことは間違いなく、
今後はどこまで生息域を広げているのか、
周辺2キロ程度の調査を実施する予定です。

国内では14ヵ所目、10都府県に及んでいますが、
いまのところ事故等の報告はありません。
落ち着いてしっかりと徹底駆除することが大事です。

みなと公園等人が集う場所での安全確保も徹底して行うよう要請しました。


●●●2017年08月27日●●●


<千暁寺仏教壮年会第37回例会>


今日は千暁寺仏教壮年会第37回例会におきまして、
久しぶりに「生ける椅子~千田貞暁翁と広島港」と題して
お話をさせていただきました。

約1時間ですが、パワーポイントを使っての説明です。
千暁寺は実家のすぐ近くのお寺でいろんな思い出があります。
この千暁寺自体が千田貞暁翁の名前をとっており、
深い縁があります。

もともと千田知事時代に宇品説教所として置かれたのが始まりで、
昭和5年に今の千暁寺になったそうです。
今のご住職は3代目ということになります。
宇品は大陸進攻の拠点となった港ですから、
千暁寺も当時大きな役割を果たしたものと思われます。
こうした歴史に感謝しながら、
次の世代に伝えていきたいと思います。


●●●2017年08月28日●●●


<9月補正予算追加政調ヒアリング>


朝6時起床後早朝自主トレ(京橋川左岸コース)。

8時からは段原・的場交差点にて街頭演説。
そして午前中は県議会で打ち合わせが続き、
午後からは9月補正予算追加政調ヒアリングでした。

9月補正の規模感は約70億円余り。
財源も昨年度からの繰り越し財源と国庫、県債で、
中身も公共事業中心のものでマンネリ化しています。

景気動向を見据えた動きや
新たな事業提案といったものはありません。
物足りなさを感じました。


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広島県議会議員(南区)
松下政経塾出身

中原 好治