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こうじマガジン NO.356

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「2012年6月28日から2012年7月3日までのダイアリー」


●●2012年6月28日●●


「警察商工労働委員会、議員定数等調査特別委員会。」


朝10時半から警察商工労働委員会。
補正予算に計上されている緊急雇用対策約3.3億円について質問しました。
リーマンショック後の雇用対策ですが、平成23年度末までに約240億円使って、
約14000人の短期雇用を生み出した、と総括されました。
うち1000人は正規雇用に繋がっているそうです。
では残りの13000人はどうなっているのか、追跡調査の必要性を指摘しました。

リーマンショック直後の有効求人倍率が0.57だったのに対して、
直近の倍率は0.91とかなり持ち直しています。
雇用対策は効果あったと総括されましたが、この短期雇用による効果が
どれくらいあったのかが大事な論点だと思います。
さらに今日は出資法人の経営状況についても質問しました。

さらに今日は1時半から議員定数等調査特別委員会。
1回目の会合でしたが私の考える重要な論点を指摘させていただきました。
まず上限が撤廃された総定数の決定については、
職員の減少率や市町村議会議員の減少率も参考にしながら、
決めていくということです。その時大事なのが
地方議員の身分・位置づけの問題で、
地方議員ボランティア論にどう反応するのか、
定数半減・報酬半減を実現した名古屋市議会の例をどう捉えるのか、
という問題もあります。

また無投票を生みやすい1人区をなくすこと、政令市の議員をどう捉えるのか、
一票の格差については地方議員の場合どう考えたらいいのか、といった点です。
今後議論を進め、来年9月ごろを目途に結論を出していくとしています。
今日はさらに2時半から「飲酒運転撲滅のための条例制定について」の勉強会、
打ち合わせと続きました。


●●2012年6月29日●●


「水土里(みどり)ネットひろしま。」


何とも郷愁をそそるネーミングですが、
この組織は広島県土地改良事業団体連合会と言います。
通称土改連。その設立目的は、「本会は、土地改良法によって
土地改良事業を行う者の協同組織として、
土地改良事業の適切かつ効率的な運営を確保し、
共同の利益を増進すること」を目的としています。

広島県農政最大の公的組織で、77名の職員を擁しています。
会長は羽田福山市長ですが、私は過去に2度ほど
この組織の名前を意識したことがあります。
一つは藤田知事後援会問題の際、パーティ件の大口購入先として、
もう一つは政権交代直後の予算編成の際、当時の小沢幹事長が
土改連の予算を大幅に削減した際です。

当時は全国土改連の会長が野中さんだったこともあっての反発ではないかと、
おもしろおかしく伝えられました。
この土改連=水土里ネットさんからの予算要望を
今日民主党広島県連にて受け付けました。
全体予算は政権交代前の65%に抑え込まれたままで、
先ほどの職員数も半分になっているそうです。

要望にこられた常務理事は元県幹部ですから、
しっかりと実情をお聞きいたしましたし、その必要性も認識しています。
広島県の農業をどう立て直すのか、
しっかりとビジョンを持って頑張っていただきたいと思います。


●●2012年6月30日●●


「「明暗 夏目漱石」(新潮文庫)。」


この小説、5月の連休ぐらいから読み始めてようやく読了です。
時間がかかりましたが、おいしいものはゆっくり時間をかけて、という心境で、
並列して政治・経済ものも読みこなしながらでした。
あの中央アジアの10日間も夜は一人部屋でこの本を読んでいました。

この小説は、主人公の津田が入院する前日から始まり、
温泉で清子に会うまで十日も経っていません。
まるでスローモーションのような進行と、
私自身の目まぐるしい旅の移動や気持ちの変化、
すんなり入り込めない訪問地の現実に、この本はなぜかぴったり合い、
夜1人で読むのが楽しみになっていました。

テーマは、「結婚して一年、昔の彼女に会いに行く」という非常に現代的な、
他愛のないものです。しかしその他愛のない現実に向かっていく
主人公の気持ちの変化、彼をとりまくさまざまな人物の描写と心の動き、
繊細な作者の捉え方は今を生きる私たちにも
十二分に訴えてくるものがありますし、共感が大きく広がっていきます。

もう一つのテーマは、ドストエフスキーの小説の影響で登場人物の小林が、
「如何に人間が下賤であろうとも、又如何に無教育であろうとも、
時としてその人の口から、涙がこぼれる程有難い、そうして少しも取り繕わない、
至純至精の感情が、泉のように流れ出して来る事を誰でも知っている筈だ」
と語っています。この「至純至精の感情」が人の心を打ったり、
あるいは悪用されたり、人間社会のこうした複雑さも
この小説ではふんだんに取り入れています。

感情の動き、人間にとって非常に大事なこの一点に集中したこの作品、
650nにわたる長編大作ですが、未完です。
漱石最後の作品、感動しました。


●●2012年7月1日●●


「学生インターン マッチングイベント。」


今日も朝は雨模様、午後からは暑い日差しが…。
その炎天下、ドットジェイピー主催の
学生インターン マッチングイベントに出席しました。
今回の夏のインターンを希望する学生は
現時点で15名とのことで、約2時間にわたり、
面談を行いました。

今回の受け入れは1~2名といったところでしょうか。
特にこの子はうちの事務所では無理かな、と思う子以外は
基本的に受け入れることになります。
8・9月の二ヶ月間、今回もしっかりと頑張ってもらいたいと思います。


●●2012年7月2日●●


「6月定例県議会閉会日。」


朝8時から段原交差点出街頭演説、
そして朝10時半から本会議。
今日は6月定例県議会閉会日です。
まずは各常任委員会委員長報告を受け、
提出議案の採決、いずれも原案通り可決しました。

次に、一身上の都合で辞職した芝副議長の
後任を選ぶ副議長選挙。中本隆志議員
(自民会議、広島市南区)が選任されました。
次の日程は各常任委員会及び特別委員会の構成です。

私はこの1年間、総務委員会と地域医療・健康づくり対策特別委員会に
所属することとなりました。さらに6本の意見書を可決して閉会しました。
今の県議会は自民会議がほぼ過半数を制しているので、
特に混乱もなく淡々と議事が進行していきました。
午後からは「小沢元代表の離党表明」を受けて、
これまた取材攻勢、今後の民主党の行く末が心配です。


●●2012年7月3日●●


「世羅町へ。」


今日は朝から大雨です。
警報が発令されたため子どもたちの中学校は
休校となり喜んでいましたが、私は
会派政調の県内調査で世羅町に向かいます。

まずは朝8時に家を出て福山市へ。
同僚の福知県議と一緒です。
福山西インターを降りてから市内までが大渋滞、
到着は10時頃となり、会派メンバーと合流して
バスで世羅町に向かいました。

世羅町は人口17,000人、広島県のほぼ中央に位置し、
マツタケ・梨・トマト・米などの農産物の一大生産地で、
観光農園や農産物の販売所が多く、六次産業化の進んだ町
として取り上げられています。直面する課題は人口減少で、
1970年に24,000人ですからこの40年で7,000人、約3割減です。

さらに少子高齢化も進み、こうした社会背景が
小学生の減少と小学校の統合問題に凝縮されていきます。
小学校に限らず中学校・高校の再編統合問題は過疎地共通の課題です。
この問題をどのように世羅町は解決したのか、が調査テーマです。
世羅町は旧世羅3町が平成16年10月に合併してできましたが、
平成18年に「小学校の適正配置・適正規模について検討していく」
ことが長期総合計画に位置付けられました。

平成21年4月に統合に関する町の考え方が示され、
住民説明会が行われています。「適正な規模の学級の中で切磋琢磨し、
集団生活を通じて社会性や人間関係の広がりを身につけることや、
多様な発想、幅広い思考力、豊かな表現力など、
児童の持っている力を十分発揮させ、さらに伸ばしていくことが大切」
という理念のもと、町内9小学校を3校に統合することを打ち出しています。
適正規模とは、1学級21~30人とされており、
これは広島県の30人学級推進の方向性とも合致しています。
ここでこの理念は本当に正しいのだろうか、と考えてみました。
この考え方の対局は、「生徒がゼロになるまで、複式学級で小学校を存続させる」
という方向性です。こうした方針の市町は県内にあるのだろうか、と疑問に感じました。

例えば島の小学校はこの考え方で運営せざるを得ないでしょうし、
過疎の解消を掲げるなら小さくても歩いて通える小学校は残そう、
地域の核になる小学校は文化継承の観点からいっても不可欠の施設である、
と主張してもいいような気がします。

多様な教育サービスの提供といった観点からも必要だと思います。
さて今回訪問したせらひがし小学校は4校を統合して
平成23年度からスタートしています。全校生徒148人、平均するとい一学年25人で、
適正規模を維持できるクラスです。現在世羅町には小学校は4校、
この適正規模にこだわれば近い将来さらなる統合が必要になることは必至です。
また通学対策も大変です。最長徒歩通学距離を3キロとして、
それ以上は通学バスを運行(業者委託)、この経費に世羅町全体で
7千万円予算化しています。町の一般会計予算が約13億円ですから
この負担は大きくのしかかります(現在経費の二分の一は
国庫、県費負担がありますが、統合後5年経過で補助対象外)。

一方で統合により教職員数は150人から60人減少しています。
ここでは大きく教育経費が削減されているのに、子どもたちに対しては
十分な投資が行われていない実態に違和感を覚えました。
大変なエネルギーを使って統合したが、その成果はたんなるリストラに終わった、
ということでは本末転倒です。十分な投資が必要ですし、
これ以上の統合はもうやらない、という決意も必要でしょう。
子どもたちがあくまでも主役ですから、十分な予算確保に支援が必要だと痛感しました。

次の訪問地はメガソーラー発電所建設予定地でしたが、
雨のため小学校で説のみ頂きました。
世羅町は家庭用ソーラーシステムの普及は県内一とのことで、
住民の理解も進んでいるそうです。
民間企業(ウエストホールディング)のメガソーラーシステム
(出力規模1MW)を町が開発した工場用地に設置するというもので、
年間の借地料が130万円、その他固定資産税等の収入で500万円の収入
が見込まれるそうです。こうしたメガソーラーシステムの設置は
県内でも各地で進んでいます。県内の動きをチェックしてみる必要があります。
さらに県もその整備に関わっている「せら夢公園・せらワイナリー」を訪問しました
こちらは来場者数も見込みを超えており順調とのことでした。

終了後は福山市へ移動、その後懇親会と続きました。


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広島県議会議員(南区)
松下政経塾出身

中原 好治