こうじマガジンNO.323 (2011.9.14)     


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 こうじマガジン NO.323

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「2011年9月1日から2011年9月7日までのダイアリー」


●●2011年9月1日●●


「早朝自主トレ(元宇品コース)。」


この4月の選挙をはさんで約1年ぶりでしょうか、
朝6時過ぎから早朝自主トレ(元宇品コース)に出ました。
台風が近づいているそうですが、早朝の広島湾は鏡のような静けさで、
似島さらにその奥の大奈沙美島までよく見えました。

選挙までは一日3時間はみっちり歩いていましたので脚力は落ちていない
と自負していますが、歩くのと走るのでは使う筋肉が違うとのことで、
明日以降筋肉痛がひどくなりそうです。できれば週3回、最低でも2回の自主トレ
ができれば思っています。体力維持よりもストレス解消、
これからいい季節になりますので、これを機会に再開していきます。

今日は午後からものすごい雨でした。台風の影響とのことですが、
不気味な今回の台風、被害がでなければいいんですが。


●●2011年9月2日●●


「学生インターン 経済雇用対策勉強会。」


今日は1時半から他の議員のインターンも含め18名の参加者のもと、
学生インターンへの経済雇用対策勉強会を県議会で行います。
まず1時間程度で「ひろしま産業新成長ビジョン」について
商工労働総務課長よりレクチャーを頂き、質疑応答、
その後私がフォローのレクチャーを行い質疑応答、全体で2時間の勉強会です。

学生からの質問も非常に興味深いものでした。
特に優秀な留学生を広島に止まって就職してもらうための県の動きに対しては、
競争が激しくなるのではという当事者ならではの視点も聞かれました。
全体像を伝えるように準備したつもりですが、どれだけ伝わったか不安もあります。

今広島県が直面している最大の課題は、経済雇用対策だ、
という認識は変わっていません。今日発足した野田新内閣も
「震災復興と円高対策」を当面の課題と捉えています。
やはり経済をどう立て直すかが大きな政治課題だということだと思います。


●●2011年9月3日●●


「台風12号。」


朝から広島県一帯に警報が出されて、長女の中学校も休校、塾も休みになりました。
ただ市内の様子は落ち着いているような感じです。被害が出なければいいんですが。
昨日の勉強会の写真をアップします。ぜひ「こうじブログ」にてご覧ください。


●●2011年9月4日●●


「「ヒロシマもう一つの顔・続編 山口 氏康」(青弓社)。」


今学生インターンとともに、久しぶりに山口氏康先生(元広島市議)の著作
「ヒロシマもう一つの顔・続編 議員活動二十年の報告」を輪読しています。
リード文を見ますと「議員の真の任務とは何か?
―広島市議会議員活動の20年間を回顧し、行政・議会・業界に巣くう利権争い、
権力闘争を告発し、市民主体の地方自治と民主主義のあり方を問い直す。」
とあります。今でも色あせない問題提起ですし、地域主権が叫ばれる今こそ
必要な問題提起ではないか、と思います。

先日も紹介しましたが、山口先生が10数年にわたって続けられた季刊誌
「市民生活」の総括もされるとのことで、今私自身も自らの問題意識を整理し、
12年間の県議活動を総括してみることも必要ではないか、と考えています。
この本は前編も含めて、私が読んだ議員の回顧録と言いますか、
著作の中では(国会議員、外国の政治家も含めて)、秀逸だと思っています。
「事実を通して思想を語る」こと、きめ細かな分析とその発信を
続けていかなければならないと考えています。


●●2011年9月5日●●


「宇品ベイシティ前街頭演説。」


今日の宇品ベイシティ前での街頭演説の様子の写真をアップしています。
学生インターンはこの間ビラ配りをしてもらいますが、関君はバス停前で無理やりに手配り、
三吉さんも何とか受け取ってもらっています。「うるさい」といわれたそうで、
貴重な体験をしてもらってます。めげないことも大事な研修です。

終了後は事務作業を少し手伝ってもらって、ルイス・マンフォード勉強会。
さらに農業政策について意見交換も行いました。
インターンも後半戦に入ってきていますが、何かをつかんでもらいたい
と思います。


●●2011年9月6日●●


「公会計研修会by日本公認会計士協会中国会。」


午後1時から5時までと長時間の公会計研修会by日本公認会計士協会中国会
に参加しました。かねてより興味を持っていたテーマです。
会計については平成13年に入学した広島大学大学院マネジメント専攻で、
財務会計を結構きっちり学ぶことができたので、財務諸表等も興味を持って
チェックできるようになりましたし、そこから得られる問題意識も
その後の活動に役に立っています。

今の公会計の問題点は、まず単年度主義、(修正)現金主義
(現金の出入りに基づき記録)、単式簿記(現金以外の財産が反映されていない)
といった点です。これに対して企業会計の決算書=「損益計算書・貸借対照表」:
複式簿記で作成され、プラスの財産:現金、債権、公有財産(固定資産等)、
マイナスの財産:財務、公債等、これらが会計情報として計上されます。

もう一つのキーワードは、発生主義=収益・費用の発生の事実に基づき記録する
というものです。ここでは減価償却費という概念が大事になってきます。
実はこうしたことは民間企業であれば零細企業であっても、
決算書において要求されており当たり前のように整備しているわけですが、
自治体の考え方には今までなかった考え方です。

大きな方向性として指摘されたのは、今は事業縮小時代だということです。
予算は毎年減額されていますし、それも公債頼みの財政運営ですから
どの事業を削るか、縮小するかというのが議論の焦点です。
その際に「行政コスト」という考え方を、発生主義・複式簿記という
会計の道具を使用して現状把握し、取捨選択することに意義があるとされています。
納得するものばかりですが、残念ながらまだまだ生かされているとは言えません。

新地方公会計制度の財務書類として、@貸借対照表A行政コスト計算書
B純資産変動計算書C資金収支計算書の4種類があります。
決算書と一緒にここ数年報告を受けています。ただこの数字から導かれる問題意識
というのは残念ながら今までありませんでした。当局はそれぞれの指標が
安全圏にあることを示すのみで、議論の道具になったことはあまりありません。

しかしそのことの問題よりも、この財務書類自体が総務省方式改訂モデル
で作成されており、最も進化している東京都会計基準と比較するとほとんど意味がない、

ということがわかりました。問題点は、官庁会計決算の組替でしかなく
個々の資産の価格を一部しか把握していない、つまり複式簿記の導入にはならない、
という厳しいものです。研修会の後半はこの最も進化している
東京都会計基準を作成された、東京都監査委員(公認会計士)の方の講演でしたが、
石原知事はこの会計基準の作成を自らの任期の大きな成果として
挙げておられるそうです。導入には20億以上の費用がかかっているそうですが、
特色としては民間企業で行われている一般的な複式処理であり、
国際公会計基準とも基本的に同じ、事業別の財務諸表を作成している
ことが上げられます。この公会計制度ですが、まずは東京都なみに整備すること
が必要です。また先進自治体として東京都がその有効性をもっとアピールすること
も必要です。事業縮小には「事業仕分け」の方が一般的になってしまいましたし、
その経緯もしっかりチェックすることができ有効ではないかとも思います。

公会計制度の充実と事業仕分けの実施でほぼ完璧だと思いますが、
今度は議会の役割・資質も問われてきます。公会計を読み解く力と問題意識、
事業仕分けの思い切った発想の転換、こういった能力がなければ
議会の存在意義自体も問われてくると思います。

そのことも含めて新しい動き、主催者の公認会計士は「静かな革命」
とおっしゃいましたが、議会の役割・議員の資質にも微妙に関係する
大事な勉強会だったと思います。


●●2011年9月7日●●


「大規模停電時の信号機滅灯対策が前進しました!」


今年5月26日のブログでこの日の警察商工労働委員会での私の質問を
掲載していますが、ちょっと抜粋してみます。(抜粋)今日質問したのは、
警察関係で(1)大規模停電時の信号の運用について、商工労働関係で
(2)今までの経済雇用対策の成果と、新規の正規雇用数について、
(3)東日本大震災後の経済対策として打ち出された預託融資制度の内容
について、(4)株式会社広島イノベーション推進機構と、県議会の関係
について等を質問しました。大震災の経済的影響はまだまだこれから
明らかになってくる部分もあります。しっかりと議論して参ります(抜粋終わり)。

この(1)について、今日警察本部の交通規制課の方々が見えられて、
「停電時の緊急電源を主要な信号機で整備したり、各警察署単位で
主要な緊急輸送道路における信号機の滅灯対策について検討をスタートします」
との報告を受けました。私の委員会での質問を真摯に捉えていただき、
その対策に動いていただくということは本当にうれしいことで、
まさに議員冥利につきる、の一言です。議員には執行権はありませんから、
こうして質問を通じて執行部を動かしていくことしかありません。

私は「議員は執行部に対して要望すべきでない」と考えています。
なぜなら議決権を与えられているわけですから不十分な予算案は否決すればいいし、
「この事業をやりなさい、さもなくば否決します」というアメリカ連邦議会並みの
強硬姿勢で執行部と対峙するのが本来の姿だと思うからです。
残念ながらこの「要望」という言葉が定着して、議会では当たり前に
つかわれていますが、こうした点の問題意識が必要だと思います。

その後打ち合わせ数件の後、民主党広島県連の次期常任幹事会の調整
に当たりました。ご存知の通り三谷県連代表が財務省大臣政務官に就任されました。
県連としても個人的にも非常にうれしい限りですが、これにともなう体制の整備を
行っていかなければなりません。忙しい週末になりそうです。


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広島県議会議員(南区)
松下政経塾出身

    中原 好治



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