こうじマガジンNO.320 (2011.8.31)     


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 こうじマガジン NO.321

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「2011年8月11日から2011年8月24日までのダイアリー」


●●2011年8月11日●●


「9月補正予算、知事要望。」


今日は9月補正予算に関する民主県政会の要望を知事に提出しました。
詳細はまたご報告いたしますが、これから査定状況のレク、
公共事業分の追加ヒアリング、必要があれば再要望、それに対する回答と、
政調活動が続いて、9月始めには予算案が出来上がります。
この政調活動の意味合いについて、いつも考えさせられます。


●●2011年8月17日●●


「季刊誌「市民生活」の総括、政調Cチーム勉強会。」


お昼に久しぶりに山口氏康元広島市議にお会いしました。
約10年間継続した季刊誌「市民生活」の総括をしようとのことで、
これから記念誌の発行も含めて検討して参ります。

今まで書きためた原稿もありますが、世に問うという意味で
しっかりした論文に挑戦するいい機会かもしれません。
約2時間お話をしましたが、相変わらず発想力に富んだお話でした。
その後は県議会で政調Cチームの勉強会に出席。


●●2011年8月18日●●


「フランス革命。」


今時間を見つけては「レ・ミゼラブル ユゴー」を読んでいますが
時代背景となっているのはフランス革命です。私自身は「ロシア革命」については
特に学生時代に力を入れて勉強しましたが、フランス革命はどうも
「ベルサイユのバラ」を連想して、何か美化されたイメージが強くて
それほど興味を持たず、高校の世界史レベルの知識しかありません。

いまあらためてその全貌について調べながら小説を読み進めています。
フランス革命は一般に、1789年7月14日のバスティーユ襲撃に始まり、
ナポレオン・ボナパルトによる1799年11月9日のブリュメール18日のクーデター
で終焉したとされています。この間だけでも10年の歳月を要しています。

1791年に憲法制定、立憲君主制に移行、1792年ジロンド派による内閣、
1793年ルイ6世処刑、ジャコバン派による独裁、1794年テルミドールのクーデター
でジャコバン派一掃、そして1799年11月9日のブリュメール18日のクーデター、
ナポレオンが第一統領になります。この10年が一瞬のうちに起こった
というイメージですが、たっぷりと時間はあったわけです。

ナポレオンは1806年のアウステルリッツの戦いの勝利が絶頂期で、
1812年のロシア遠征で敗北し、1814年エルバ島に追放、
そして1815年ワーテルローの戦いで破れるまでの百日天下と、
ナポレオンの時代も15年あまり続きます。

その後は1815年にブルボン王朝による王政復古、
さらに1830年のフランス7月革命ではブルジョワジーの推すルイ・フィリップが
王位に就きます。これも長くは続かず1848年革命が勃発します。
この結果フランスは第二共和制に移行していきます。
ここまでの激動の時代だけでも60年近くの歳月が流れており、
フランス革命の偉大さを感じます。

「レ・ミゼラブル」はこの間を時代背景にしているわけですが、
こうした歴史の流れを意識して読んでゆくとさらに面白く感じます。
しばらくはこのフランス革命に魅せられそうです


●●2011年8月19日●●


「警察商工労働委員会。」


今日は10時半から警察商工労働委員会です。
今日は「医工連携で医療関連産業を育てる事業」が動き出したとのことで、
この点について質問しました。この事業は政府の
「地域イノベーション戦略推進地域」にも指定され、文部科学省から5年間で
計4億6千万円の補助金も交付される見通しです。10年後の目標設定も
行っていますが、2009年に101億円(47都道府県中28位)の
県内医療機器生産額を2020年には1千億円にするというものです。

10年後の目標設定というのが既にあいまいさを含んでいますが、
この事業にも実は前例といいますか、同じようなコンセプトで県が
取り組んだことがあります。平成12(2000)年からスタートした
福祉関連産業創生プロジェクトです。このプロジェクトは当時の藤田県政
における目玉政策で、「福祉用具に関する製造業者や福祉サービス会社と
利用者である生活者、そして自治体や福祉関係団体等をネットワークで結び、
製品情報の提供や利用者のニーズのフィードバックによって福祉器具の企画開発
を支援するというもので、福祉関連市場の活性化と福祉用具利用環境の向上
を図るとともに、福祉関連産業の創生を図る」というものです。

平成12年に約十億円かけて福祉関連産業情報システムを整備して、
平成13年7月から運用を開始しています。こさらにこのシステムの管理運営に
年間一億円程度もかかっています。平成14(2002)年9月に私は
このプロジェクトについて質問しました。その答弁ですが少し長くなりますが
引用します。「このプロジェクトは、産学官と利用者で構成する
推進協議会を設置し、情報システムの整備・活用と福祉用具の研究開発支援
を柱に推進しております。これまでの成果といたしましては、
情報システムの利用会員が法人を含めまして五百五十四会員、
アクセス件数も月平均四千件を超えるなどシステムの活用が進み、
例えば、段差を感じさせない車いすなどの製品開発にも利用されております。

また、共同研究の中から、参加企業による技術研究組合の設立や
高齢者を見守るペットロボットなど五件が商品化されており、
新製品の開発への取り組みも活発化しております。

今後の事業展開につきましては、県内の社会福祉施設との連携はもとより、
住宅改修や福祉用具の専門家で構成する全国組織との連携による
利用者ニーズの集積と提供、医療福祉施設等と連携した試作品の評価システム
の構築など、福祉用具を開発する上での課題解決に向けた仕組みづくり
を行ってまいります。また、民間事業者の経営ノウハウを取り入れまして、
運用経費の低減やシステムの多角的な活用を図りますとともに、
会員を拡大し、さらなるネットワークの充実に努めてまいります。

こうした取り組みにより新製品の開発を促進し福祉関連産業の創生
に結びつけてまいりたいと考えております。」
それから約10年が経過していますが、10億かけたこのシステム、
コクーンと呼ばれていましたが、既に情報システム改革の中で整理されていますし、
答弁の中で出てくるペットロボットなども爆発的に売れたという話は
聞いておりませんし、このプロジェクト自体いつの間にか消えた
というのが実感です。医工連携の事業と似ている点は、
@産学官の集合体に期待を寄せていること、
A外部資金(この場合政府系補助金)頼みで参加主体のリスクがないこと、
Bターゲットとする市場が医療・介護という見かけ上有望な市場だとだれもが思う点、

が上げられます。10年前の失敗をしっかり総括した上でないと、
同じ失敗を繰り返すことになるのではないか、というのが私自身の問題意識です。
またプロジェクトの総括をお願いしておきましたが、こうした点をしっかり踏まえて、

無駄遣いに終わらないよう監視していく必要があります。


●●2011年8月20日●●


「前原 誠司前外務大臣。」


代表選では野田財務大臣を支持するのではと思っていた前原氏が
どうも自ら出馬するような雲行きになってきました。
そうなると野田さんの芽はなくなってしまうのか、前原氏で流れができるのか、
ここ数日の動きが注目です。前原氏は同い年で、政経塾では8期(私は7期)です。
机を並べたこともありますし、一緒に調査に行ったことも何度もあります。

非常に芯の強い、粘り強い反面、非常にさっぱりした面もあり
非常にバランスのとれた人材というイメージです。
初挑戦になる平成3年の京都府議選では、選挙体制では最も出遅れていましたが
当選、この選挙が彼にとっては最も厳しい選挙だったのではないか、
と私は思っています。いずれにしても頑張ってもらいたい人材の一人です。
ただ今回の代表選ということになるとまさに乱立気味で、
政権構想もあいまいになってしまっている感があります。

単なる人気投票になってはまずいので、あまり時間もありませんが、
しっかりと候補者同志議論を戦わせていただきたいと望むばかりです。
新代表=新首相ですから、しっかりと発信していただきたいと思います。


●●2011年8月21日●●


「合唱コンクール。」


今日は朝からすごい雨でした。そんな中10時半には安佐南区民センターへ。
長女の通う中学校のクラブ活動で、合唱コンクールにエントリーする
とのことで見学に行きました。合唱というジャンルをこうしてじっくり聞くのは
初めてでしたが、なかなかいいなあと感動しました。

残念ながら順位をつけてみろといわれると、何が良くて何が悪いのか
さっぱり区別できませんが、日頃の練習の成果がしっかりと出ていて
聞く人に感動を与えるレベルにあることは間違いない、と思いました。
子供達のおかげで、いろんなことを経験させてもらえます。


●●2011年8月22日●●


「警察商工労働委員会 県内調査。」


朝10時半から警察商工労働委員会の県内調査に参加しました。
まず訪問したのは(公財)ひろしま産業振興機構(中区千田町)です。
この財団は「県内産業の発展のため、県内企業等の様々な取り組みを
総合的にバックアップする公益法人で、産学官連携による新技術 ・新製品開発や、
創業 ・新事業展開、経営革新、経営基盤の強化、国際ビジネスの支援
などを行っています。」1981年に設立された(財)広島県産業振興公社が
母体になっておりますので、既に30年の歴史を刻んでいます。

私はこうした組織は公共的な側面もさることながら、
ビジネス分野で成果を上げることを目的としているわけですから
民間シンクタンクに負けないぐらいの調査能力、コンサルタント能力を身につけ、
県内民間企業から期待されるぐらいの組織にしないといけない、と考えています。
残念ながら現状はそうはなっておらず、公共面に頼った運営になっています。

成果のそれほど問われない公共面に特化していくと
あってもなくても良い組織になりかねません。典型的な例は、融資や補助金、
中途半端なR&D(産官学というかけ声のもと補助金をバラまいている感じです)、
大きく見せるための海外を含めた拠点の設置、
こういったことにエネルギーを割いているのが実態ではないか、と考えています。

年間予算が約23億円、職員数が約70人(アルバイトを含め約100名)
という組織ですから、プロパー職員をもっと活用して、広島県における
最高レベルのシンクタンクとして生まれ変わるような改革を
是非行っていただきたいと質疑でも主張させていただきました。

昼食をはさんで移動し、2時過ぎには尾道流通団地内にある
丸善製薬株式会社を訪問しました。地場の企業で操業は昭和13年、
資本金9800万円で売上高126億円、従業員340名の会社です。
尾道選出の県議によると、「大企業の育たない尾道では、優良企業の一つ」
とのことでした。主な製品は、抽出・精製技術に徹底的にこだわった
(主に医薬品、食品への)原材料の製造販売ということになります。

工場見学もさせていただきましたが、抽出・精製技術へのこだわりが
伝わっている運営を行っていました。こうした企業をしっかりとサポートして、
可能なれば上場までもっていき急成長させる、というのが県のイノベーションの考え方

ですが、そこまでは考えておられないようです。

終了後は福山市へ移動、6時からは懇親会と続きました。


●●2011年8月23日●●


「民主党広島県連・連合広島 第5回事務レベル会議in三原市。」


午後から森本広島市議(県連副幹事長)と三原市へ移動。
「民主党広島県連・連合広島 第5回事務レベル会議」に出席しました。
話題の中心は代表選です。前原氏優勢の感じですが、
まだ小沢さんの動きが不透明なのでどう転ぶかわかりません。
いくつかの政策課題について議論し、


●●2011年8月24日●●


「「広島学 岩中 祥文著」(新潮文庫)。」


今日は、あるNPO法人の総会に出席させていただきました。
懇親会に先立って行われた講演会では、最近本屋でよく見かける
「広島学」(新潮文庫)の著者、岩中 祥文氏が講師でした。

既に6万部の売り上げを上げているそうで、ベストセラーといってもいい勢いです。
内容についてはさーっと見た限り、面白おかしく書かれた紀行文
といったイメージです。ただ講演の中でふれられた
“THINK LOCALLY, ACT GLOBALLY”という言葉が印象的でした。

この言葉は本来、“THINK GLOBALLY, ACT LOCALLY”
「地球規模の視野で、目の前の一歩を」ぐらいの意味によく使われますが、
それを逆にして「地域独自の視点を、地球規模に拡大しよう」という意味になります。


なかなか面白い発想だと感じました。著者は名古屋学を皮切りに、
博多学、札幌学を出版して、今回広島学だそうですが、
地域の視点をうまく抽出して皆さんの共鳴を受けている、
という点で非常に勉強になりました。


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広島県議会議員(南区)
松下政経塾出身

     中原 好治






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