こうじマガジンNO.279 (2010.8.4)  


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こうじマガジン NO.279

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「2010年7月21日から2010年7月28日までのダイアリー」



●●2010年7月21日●●


「野田財務大臣待望論。」

ねじれ国会が気になります。3年前安倍内閣が参議院選挙で大敗北して
ねじれ国会となり、その後の福田・麻生政権とねじれ国会が続き、
昨年の政権交代へと繋がっていきました。このねじれという現象、
議論して熟議していい方向に持っていくとか、成熟した政党政治とか
理想論では乗り切れないと思っています。

あの時のことを思い出すと、
インド洋での給油活動等対決法案や日銀総裁の同意人事など
民主党中心の野党は徹底して反対し、福田政権の挫折、麻生政権の迷走
と与党を追い込んでいきました。今回は立場が逆転するわけで、
自民党も成熟しているとは思えませんので、非常に厳しいものになる
と予想しています。しかし当時の自公政権と異なるのは
国民新党との連立を度外視すれば、民主党単独政権であり、
柔軟に部分連合も可能な状況だという点です。

参議院での過半数を確保しようと思えば、
公明党を取り込む以外に選択肢はない、
みんなの党を取り込んだところで過半数に届かないわけですから
そこにエネルギーを傾注してもあまり意味がない、ということになります。
自民党との大連立が成立すれば問題はありませんが、
最もハードルが高いと思います。

そこで私自身は野田財務大臣待望論が出てくるのでは、と考えています。
今のスリートップ(菅・仙石・枝野)は、思想的にもイメージ的にも
政治的ポジションはセンターレフトといえます。
今までの彼らの政治歴を考えても公明党とは全く相容れないと思われます。
この政局で連立はないとしても部分連合の可能性すら否定されてしまう
現状では政権運営は厳しいのではないか、と想定しています。
対極といわれてきた小沢グループにも選択肢がない中で、
あえてグループを組んでいる野田財務大臣で
小沢グループそのものも巻き込めないものか、
党内で新たな多数派が形成できないものか期待を持って見ています。

野田さんは松下政経塾1期生であり、OBの中での求心力もあります。
この難局を切り開くには野田財務大臣に立ち上がっていただきたいと
個人的に大いに期待しています。
ねじれ国会を新たな政治のスタートにしていってもらいたいものです。



●●2010年7月22日●●


「民主県政会県外調査(島根県)。」

今日から二泊三日で島根県に県外調査に行って参ります。
調査メンバーは会派の5名、芝・犬童・東・桑木各議員そして私です。
調査のポイントはズバリ地域再生です。それも過疎に悩む地域の再生
という非常にハードルの高い取り組みを行っている島根県が調査地です。
逆説的になりますが、広島県でも中山間地域対策に取り組んでいますが、
島根県はまさにこの分野においては先進的な取り組みを行っており、
ここから学ばなければならない点が多々あると考えています。

10時半に県議会をバスで出発し、松江市に向いました。
途中昼食を取り、午後3時過ぎには松江市に到着、
4時から島根県議会で調査スタートです。

 島根県の中山間地域対策は、平成6年5月に設置された県庁内の研究会
から始まります。当時の広島県はアジア大会や国体に専念している時期で、
顕在化する過疎問題には道路や橋といった公共投資と産業振興で
経済を底上げすれば解決できるという楽観論が大勢でした。


そして島根県では平成8年から平成22年度までを計画期間とする
「中山間地域活性化基本構想」が打ち出されます。
具体的施策は平成11年3月に成立した「島根県中山間地域活性化条例」の制定
から動き出します。この条例は過疎対策としては全国初で、
議員立法によって成立しました。こうした点からも官民上げての危機感が
伝わってきます。現在類似の条例は全国で5県成立していますが、
中国地方では広島県以外の4県で制定しています。広島県の立ち遅れが
目立ちます。具体的な内容はまず基金を設置して対策を打っていこう
とするもので当初10億円の基金が設置されました。まず取り組んだのは
「中山間地域集落維持・活性化緊急対策事業(集落100万円事業)」です
(平成11〜13年度)。まずは高齢化率35%以上の1,374集落に
自主的な集落の維持・活性化に向けた取り組みを推進しています。

さらに平成13年基金を5億円積み増しし、
「中山間地域元気な集落づくり事業」(平成14〜15年度)を
ここでは市町村を対象に展開しています。
平成17年には1.2億円の積み増しで「中山間地域リーディング事業」
(平成17〜20年度)を行い、「地域資源を活用した産業振興」
「新たなコミュニティの形成」の取り組みに具体的に地域を指定して
実施しています。そして平成20年度からは、
「中山間地域コミュニティ再生重点プロジェクト事業」に取り組んでいます。

現在も続いているこの取り組みで興味を持ったのは、
地域運営の範囲として、「人口1,000人程度以上で、医療機関や商店、学校、
駐在所などの生活に必要な機能や、担い手・活動資金が確保可能な、
例えば小学校区程度の範囲が望ましい」とされている点です。
これは島根県では公民館の範囲で考えるということになるそうです。

ちなみに宇品小学校区の人口は約2万人、宇品公民館は宇品中学校区が対象
になりますから3.5万人になります。しかしよくよく考えてみると、
地域行事に積極的に参加する住民は中学校区で1,000人程度かな、
と妙にこの数字に納得させられました。そしてこられの地域に
地域運営の切り盛りをする人である地域マネージャーを派遣する
という仕組みです。地域マネージャーの具体的な仕事は
企画・段取り・つなぎ役で、「多様な主体の参画による
集落を超えた新たな地域運営」を担っていくということになっています。
私自身はふとこれは地方議員の仕事ではないかとも思いました。
予算・条例を議決するという一義的な仕事が地方議員にはありますが、
地域特に地元ではこうした地域マネージャー的な仕事をこなしている議員
もいます。

 こうした対策と並行して、島根県でも
「UIターンの促進と県内居住を目指した」取り組みを行っています。
今回ご説明いただいたのは平成8年度から取り組んでいる
「UIターンのための産業体験事業」です。

これは、島根県外在住のUIターン意識のある者で産業体験希望者に対して、
農業・畜産・林業・漁業・伝統工芸の分野に特定し、
3ヶ月以上1年以内で、
資金助成(5万円/月)、
親子連れ助成(プラス3万円/月)、
家賃助成(上限2万円で家賃2万円を超えた額の実費)をするというものです。平成21
年度までの累計で修了者1,240名に対して定着者571名、定着率46.0%
という結果を出しています。業種別では林業の定着率が高い、
性別では女性の定着率が15.3%と低い、20代30代が圧倒的に多い
という特徴が指摘されました。こうした施策は広島県でも行っていますが、
島根県の特徴は、「歴史が古い(平成8年度から)、
給付型(手厚い給付が行われている)、一方でアピール下手」
と言われていました。広島県の定住促進対策はまだまだ始まったばかりです。
大いに参考にしていきたいと思います。
この日は松江市泊。



●●2010年7月23日●●


「民主県政会県外調査二日目(島根県)。」

県外調査二日目は隠岐に向います。
朝8時にホテルを出て、隠岐行きのフェリーが発着する七類港へ。
9時半発のフェリーで隠岐の菱浦港に着いたのが午後1時前、
約3時間の船旅でした。私は隠岐が大好きです。
高校生の時初めて友達と旅行したのが隠岐、
子どもたちも連れて行きましたし、もう5回目ぐらいになるでしょうか。
承久の変の後鳥羽上皇が流されたり、後醍醐天皇も建武の新政直前に
ここに流されています。そうした歴史の舞台でもあり、
何と言っても自然が満喫できる環境が素晴らしい。
今回の調査地は隠岐の4島のうち島前にある海士町です。
地域おこしに熱心に取り組んで成果を出している自治体です。

まずは海士町役場の担当者の方から、
「定住・交流促進対策による地域再生の取組について」説明を受けました。
「島が消える?〜超過疎化・超少子高齢化・超財政悪化」
という強い危機感から、徹底した行財政改革を断行したこと。
平成17年度の人件費削減効果が約2億円、
三役の給料カットがマイナス50%〜40%、
職員の給料カットが平均でマイナス22%、
議員の報酬カットがマイナス40%等で
ラスパイレス指数72.4は全国最低値です。
ここまでの思い切った人件費の削減を断行したことが
まず成功のカギになっています。

積極的な定住対策で平成22年3月末現在で156世帯、257人のIターン者が
海士町に定住しているというのは、人口2,300人あまりの町にすれば
驚異的な数字です。そして島ブランドの打ち出しにも成功しています。
「島じゃ常識さざえカレー」(平成21年度売上目標3千万円)、
いわがき「春香」(平成21年度売上目標7千万円)、
CAS商品(細胞組織を壊すことなく凍結させることができるシステム、平成21年度売
上目標9千万円)、
隠岐牛(平成21年度売上目標1億5千万円)とヒット商品を次々出しています。


そして次の調査項目は島前3町村で唯一の高校である
島根県立島前高校の魅力化プロジェクトです。
過去12年間で入学者数が半分以下(77人→28人)になった島前高校の
存続問題が大きな課題で、この魅力化プロジェクトがスタートしました。
公営塾「隠岐の国学習センター」の設立や、「島留学制度」の新設、
そして「観光甲子園」でのグランプリ受賞と
こちらも順調に動いているようです。高校の見学もおこないました。

さらに定住した若者たちとの懇談会も行いました。
京都大学を出てトヨタ自動車に勤めていたがこの島に定住を決意した若者、
立命館大学に留学してそのままこの島に定住したスリランカの若者、
そして前述した魅力化プロジェクトを担当しているのも
30代の東京から定住した若者でした。
驚いたのはみんな生き生きして島での暮らしを満喫しているということです。
「都会的な刺激に飢えたり、時間をもてあましたり、孤独感を覚える
ようなことはありませんか?」という私の問いに対して、
「島での暮らしは都会より断然充実していますよ」とあっさりと答えました。
これは若者たちの新しい動き、ムーブメントではないかと感じました。
本当に頼もしいと思うと同時に彼らの人生観にハッとする出会いでした。
充実した記憶に残る海士町の調査でした。
この日は海士町泊。



●●2010年7月24日●●


「広島みなと夢花火大会。」

朝8時前に菱浦港を出港する高速船レインボーに乗船、
境港には10時ごろに到着しました。名残り惜しさを感じながら一路広島へ。
米子、岡山を経由して広島に到着したのは午後2時半、
車での移動は疲れました。
いったん自宅に戻り4時半には広島みなと夢花火大会会場へ。
今年は宇品社協が主催するサマーフェスタの大抽選会にも
抽選者として参加しました。約1時間炎天下のステージに立ちましたが、
だいぶ日焼けしたようです。

そして8時からは広島みなと夢花火大会。
今年も素晴らしい花火に感動しました。


●●2010年7月25日●●


「写真をアップします。」


まずは県外調査の、島根県議会でのレクチャーの様子を2枚、
島根県立島前高校、宿泊した第三セクターが運営している、ホテルマリンポート海士
のフロントで撮った写真を1枚ずつ、
七類港(島根県側)、菱浦港(隠岐海士町)の写真を1枚ずつ掲載しました。
海が大変きれいでした。

最後に広島みなと夢花火大会での1枚を掲載しました。
長男が一所懸命撮っていましたので、ご紹介します。

ブログにてご覧いただけますので、機会がありましたらぜひご覧下さい。


●●2010年7月26日●●


「臨時県議会。」

朝8時から段原・的場交差点にて街頭演説。
広島県の災害対応についてお話しました。
終了後9時からいよいよパワーウォークの再開です。
「一日100軒目標、50人の新しい有権者と会う」活動のスタートです。
いそがしい日々が続きますが、合間をぬって寸暇を惜しんで
パワーウォークを行って参ります。

11時45分からは議会運営委員会。
7月30日に臨時議会の開催が決定しました。
災害対策のための補正予算の議決が主なテーマです。
約110億円の規模になるようです。
その後も打ち合わせが続き、夜は修道高校バレー部同窓会。


●●2010年7月27日●●


「パワーウォーク。」

街頭演説以外に私の政治活動のもう一つの原点、
パワーウォークを昨日からスタートさせました。
「一日100軒目標、約50人の新しい有権者に会う」ことを目的にしています。
2時間ぐらい地域を歩き回ることになりますが、新しい出会い、
ドラマがあります。政治活動の醍醐味です。
200日継続して約1万人の新しい有権者にお会いすることができる
ことになります。200日とは約7ヶ月、来年の2月には実現したい
と思っています。

午後からは宇品地域の要望を1件お受けしました。


●●2010年7月28日●●


「県政報告会。」

朝5時半起床後早朝自主トレ(元宇品コース)。
9時からはパワーウォーク。
午後からは市内あいさつ回りを行い、
午後5時からは県政報告会を行いました(グランドプリンスホテル広島)。
県政報告会としましたが、実質的には参議院選挙も終わり
統一地方選まで8ヶ月と迫ってきましたので、
選対本部の立ち上げでもあります。
月1回のペースで開いていこうと考えています。




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