こうじマガジンNO.163 (2007.12.05)  
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こうじマガジン NO.163

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 「2007年10月2日から2007年10月15日までのダイアリー」


●●2007年10月02日●●

「企業会計決算特別委員会。 」

先週金曜日、
一般質問の最終日ですが、
私は、
15名で構成される
企業会計決算特別委員会の委員に
任命されました。
企業会計というのは、
病院事業会計、
土地造成事業会計、
水道事業会計(工業用水と水道用水)
からなっています。
普通会計
(こちらも15名の決算特別委員会が構成されました)
と異なり、
収入と支出の関係において、
企業原理を導入した会計(自己完結型)で、
総額約700億円の規模です。
普通会計の約一兆円に比べると、
その十分の一にも届きませんが、
普通会計と異なり、
貸借対照表や損益計算書も出てきますので、
非常に勉強になる決算です。
地方自治体の決算で、
議会の役割というのは、
「認定」という中途半端な機能です。
これから12月定例会までの間に、
審査して、
「認定」するかしないか、
を議決するわけですが、
たとえ「認定」しなかったとしても、
「事業の原状回復」や「事業費の返還」
あるいは「決算の修正」といったことは、
求められていません。
単に「知事が政治的な責任を負う」のみで、
それ以上の責任追及はできない
規定になっています。
私は、
「議会の審議は決算が大事」
と考えています。
一般質問も、
常任委員会や予算特別委員会での質疑も、
ほとんどかわらない議員もたくさんいますが、
決算審議にふさわしい質疑を
いつも心がけるようにしています。
昨年に引き続いての企業会計ですが、
県病院の不祥事や、
産業団地の新たな整備等、
テーマはたくさんあります。
総括質問の行われる11月末まで、
しっかり頑張って参ります。


●●2007年10月03日●●

「HuMA in 観音高校。」

朝9時過ぎから、
県議会で、
高潮対策事業について
の相談をうけました。
しっかりと対応して参ります。

10時半からは、
企業会計決算特別委員会。
今日は初会合ということで、
決算の概要説明を受けました。
質疑は第二回目からになります。

午後からは、
観音高校に行きました。
HuMAとは、
Humanitarian Medical Assistance
(NPO法人 災害人道医療支援会)のことで、
世界各地の紛争地、難民キャンプで
医療支援を行う団体です。
理事長の鵜飼 卓氏が来広され、
観音高校で講演されました。

鵜飼先生は約30年前、
大阪大学医学部の先生だったころ、
カンボジア紛争で逃げ惑う難民たち、
中でも子どもたちの悲惨な状況を映像で見られ、
さらにマスコミ等が当時こぞって、
「アジアで起こっていることなのに、
日本はお金は出すが、
人が汗をかかない」
と批判されているのに
志を立てられ、
この医療支援活動に
従事されるようなられた方です。
正直感動しました。
医師として一流のコースを歩みながら、
あえて道をはずれ、
世界の難民救済や貧困と戦う道を
選んだということ、
世界を相手に戦う、
という決意をされた、
ということ、
すごいな、と感じました。
物静かな紳士ですが、
熱い志を感じさせるお人柄です。

そしてなぜ、観音高校なのか、
ですが、
高校生にこのお話を聞かせよう
と企画したのは、
広島県国際室で、
そのメッセージに
すばやく反応したのが、
観音高校の山廣 康子校長だったそうです。
山廣校長とは、
広島掃除に学ぶ会で、
当時安西高校校長のときに、
お会いさせていただいています。
当時安西高校が抱えていた
不登校や中途退学、非行等の問題に、
掃除の会と連携して
熱心に取り組まれておられました。
そして実際に、
大きな成果を上げられ、
その経緯は
ご著書「やればできるんよ」の中でも
紹介されています。

一昨年観音高校の校長に赴任され、
昨年度は
観音高校サッカー部が全国優勝、
国公立大学の進学率でも
観音高校は着実に成果を上げています。
具体的に成果を上げる、
という点で、
すごい教師である
ことは間違いありません。
今日は、
一年生と三年生400人近くが
体育館に一同に集まり、
講演が行われました。
冒頭の山廣校長のあいさつが、
また素晴らしものでした。
講師紹介もそこそこに
(レジュメが配られていたので、
それを読めば一目瞭然)、
「私も高校生に戻って、
このお話を聞きたい思いですが、
無理ですね」
とジョーク交じりに
お話されました。
私は、この一言に感動しました。
本当に前向きな、
高い志には無条件で共鳴する
仲間意識がそこには感じられました。

この400人の中から一人でも、
医学部に進みたい、
国際的な舞台で、
病気や貧困と戦いたい、
という生徒が出てくれば、
この企画は大成功ですね、
とお話しました。
観音高校の生徒たちの成長を、
心から祈るばかりです。

今日は3時過ぎら県議会に戻り、
会派総会、
会派意見交換会と続きました。

鵜飼先生たちとはこの後合流、
さらに意見交換、
懇親を深めさせていただきました。


●●2007年10月04日●●

「9月定例会閉会日。」

朝10時から会派総会。
10時半からは
9月定例会閉会日に臨みました。
提出された議案は
いずれも原案通り可決、
さらに議員提案で
「政治倫理条例」を上程、
全会一致で可決しました。

これまで、
議会構成をめぐる人事や、
知事後援会問題等で、
閉会日は毎回混乱、
時間がかかりましたが、
久しぶりに、
予定通りに会議が進み、
閉会しました。
シナリオ通り、
という状態は、
議会活動の中では、
決していいこととは思いません。
主張がぶつかり合い、
立ち往生することが、
議会のエネルギーにつながっていく
と信じています。
林議長を中心とした体制が
安定してきているのか、
たまたま今回は
対決案件がなかったのか、
反対勢力が
エネルギーや方向感覚を失っているのか、
よくわかりませんが、
静かな幕切れに
複雑な思いです。


●●2007年10月05日●●

「三菱重工労組広島支部 支部委員会(2)。」

午前中は、
定例県議会が終わって、
たまっていた事務処理を行いました。

午後からは、
三菱労組広島支部 支部委員会へ。
9月27日にも出席しましたが、
組合活動は9月締めとのことで、
約60人いらっしゃる委員の方々が
約半数入れ替わるそうです。
27日は旧役員による最後の委員会、
そして今日は新役員による最初の委員会
ということになります。

三菱重工広島製作所は、
業績はいたって好調で、
売り上げは1000億円を突破、
さらに伸びは持続しています。
新規採用社員も
今年度は約70名と増加傾向ですが、
一方で退職者もそれ以上に増加しており、
従業員数は減少しています。
売り上げは伸びているのに、
従業員は減少する、
不思議な現象ですが、
実はこのズレは、
派遣社員によって
埋められているそうです。
この派遣社員の扱いをめぐっては、
労働界全体の問題として、
連合も政府に対して
切り込んでいっていますが、
今日的な問題として、
解決が求められています。
景気の先行きが不透明な中で、
社員は増やしたくない、
という企業側の考え方も
理解できますが、
派遣社員の問題も、
ワーキングプアの問題や、
間接的には少子化問題にも繋がり、
深刻です。
この問題をどう解決していくのか、
日本全体の社会システム
に関わる重要課題として、
研究していく必要がある
と考えています。
今回は県政報告が中心でしたが、
さらに労働問題についても
勉強していく決意です。


●●2007年10月06日●●

「快晴の一日。」

秋晴れというには、
まだ少し暑い一日でしたが、
快晴で気持ちのいい日和でした。
朝9時ごろ、
整備された宇品波止場公園に
行きましたが、
ふじ丸(総トン数2300トン、全長167m)
が入港中で、
晴れわたった青空に
白い船体が見事に映えていました。

午前中は、
事務所で来客対応と原稿書き。
午後4時ごろからは、
この陽気に誘われて、
ロード(10q以上の長めのジョギング)
に出ました。
しっかり汗をかいて、
爽快な気分でした。
連休といえども明日、あさっては
行事の連続です。
体調も万全で頑張ります。


●●2007年10月07日●●

「第50回大河学区町民体育祭(記念大会)及び祝賀会。」

朝4時起床後、
5時からの朝起き会へ。
今日も、
演壇に立たせていただきました。

9時半からは、
第50回大河学区町民体育祭(記念大会)に出席。
大河学区というのは、
旭一丁目・二丁目、
山城町、
出汐町、
霞連合、
大河町(北大河町と南大河町がありますが、
黄金山学区との境界は複雑です)
からなっています。
サッカーが盛んで、
Jリーガーや、名監督を
数多く輩出しています。
町民体育祭は、
昭和33年に第一回が行われ、
今年で50回目です。
50年の間、
この行事を継続されてこられた地域の方々の、
熱意と努力に敬意を表すばかりです。
たくさんの知人と
お会いすることができました。
5人の子育てに一所懸命のあるお母さんは、
徒競走の出場した4人の子ども
の写真を撮られていました。
微笑ましい姿でした。

終了後、6時半からは、
祝賀会(グランドプリンスホテル広島)が行われました。
ここでも多くの方々とお話することが出来ましたが、
「街頭演説頑張って下さい、いつも見てますよ」
という声は、
本当に励みになります。
選挙前、徹底的に歩いた地域の方々と、
じっくりお話できた一日でした。


●●2007年10月08日●●

「宇品東学区秋季球技大会、2007二胡演奏会。」

朝8時過ぎから、
宇品東学区秋季球技大会へ(宇品東小学校)。
あいにくの雨のため、
今日は室内で、
ペタンクの競技を行いました。

午後1時半からは、
2007二胡演奏会(南区民文化センター)へ。
お世話になっている方々が
出演されるということで、
初めて参加しました。
「芸術の秋」にふさわしい、
美しい音色に感激しました。
行事の続いた二日間でしたが、
これからも、スポーツ、芸術と
催し物がたくさん行われます。
こうした活動が、
地域の文化に高められるよう、
頑張って参ります。


●●2007年10月09日●●

「広島市立宇品中学校創立60周年記念式典。 」
朝9時半過ぎから、
広島市立宇品中学校創立60周年記念式典に出席。
宇品中学校は、
昭和22年創立で、
現在地に移転したのが
5年後の昭和27年だそうです。
生徒数の推移を見てみますと、
昭和29年に1000人台に乗り、
最大だったのが昭和62年の1305人で、
それからは減少して、
現在は614人になっています。
卒業生数の累計が約2万人です。

記念行事の中で、
生徒たちが演じる
「ピースメッセージ 港宇品」
を見ました。
生徒有志によるパフォーマンスでしたが、
そのメッセージが素晴らしかったので、
紹介します。

「宇品の町が造られておよそ120年、
宇品中学校が生まれて60年。
宇品の前半は軍港として、
後半は貿易港として発展してきました。
これからの宇品はどんな発展をするのでしょうか。
町づくりの中心は、今の若者、
つまり私たちです。
私たちは、ヒロシマを継承し、
発信する中で、
「平和な町づくり」を目指したいと思います。」


●●2007年10月10日●●

「政策勉強会「未来都市フォーラム」及び懇親会。」

今日からこの勉強会をスタート
させましたが、
さらに拡大させていく決意です。
朝8時から、
旭町・出汐交差点にて街頭演説。
日曜日に大河学区町民体育祭で
お会いできた方々に、
手を振っていただいたり、
会釈を交わしていただいたりしました。
街頭演説を行っていて、
うれしい瞬間です。
9時には事務所へ。
今日の夜の勉強会に向けて、
準備を行いました。

午後からは、県議会へ。
子育て支援策のご相談、
教育関係のご相談について、
当局から説明を受けました。
いずれも難題で、
今後も知恵を出して
いかなければいけません。

午後6時にはグランドプリンスホテル広島へ。
政策勉強会「未来都市フォーラム」及び懇親会
を行いました。
約40名の方々に
お集まりいただきましたが、
今日からスタートした会です。
年4回の勉強会を中心に運営し、
さらに輪を広げていきたい
と考えています。
反省点も多々ありますが、
前進あるのみです。


●●2007年10月11日●●

「基幹労連広島県本部第5回定期大会。」
朝10時半から、
県議会にて、
広島県人事委員会の
「職員の給与等に関する報告及び給与改定に関する勧告」
の説明を受けました。
毎年一回、
10月にこの勧告は行われます。
ポイントは、
民間給与との格差(0.39%)を解消すため、
初任給を中心に
若年層に限定した給料表の改定
(8年ぶりの引き上げ勧告)と、
期末手当及び勤勉手当(ボーナス)
の引き上げ(0.05月分)です。
この勧告を受け、
この12月定例県議会で、
知事が勧告通り条例改正を行うのか
が今後の課題です。
勧告通り条例改正した場合、
試算によると約15億円の財源確保
が必要とのことです。
ただ、現在広島県では、
自主的な給与カット(役職に応じて7%、5%)
を行っているので
(我々県議会議員は12.5%)、
それほど実感はありません。
財源対策や県職労との交渉、
自主的な給与カットをどうするのか、
この10月・11月が
意思決定の山場となります。
今日は、秋晴れの陽気で、
昼休みには自主トレ(大芝水門コース)。
午後からは、
基幹労連広島県本部第5回定期大会
に出席のため、福山市へ。
基幹労連とは、
鉄鋼業や造船・機械業の
労働組合の集合体(産別組織)で、
お世話になっている三菱重工労組広島支部も、
ここに加入しているため、
私も準組織内議員として
参加しています。
本部長はJFE労組の委員長さんで、
沿岸部を中心に全県下に広がる組織ですので、
今後とも機会ごとに
勉強させていただきたいと思います。


●●2007年10月12日●●

「建設業の動向。」
今日の午後、
地場中堅建設業の社長と、
お会いする機会がありました。
業界全体が非常に厳しい、
というお話でしたので、
建設業の動向は実際どうなのか、
調べてみました。
県内総生産(新たに生み出された付加価値の総額)
という指標で見てみると、
平成12年度が建設業全体では7200億円で、
平成16年度
(複雑な計算が必要で、
各種データが出そろうのを待って
作成されますので、
3年前のこの年度が最新版で、
この年末には18年度版が出ます)が、
建設業全体で6000億円と
大きく落ち込んでいます。
広島県全体の県内総生産は、
11兆円ほどで、
この数字は、平成15年ごろから、
若干持ち直してきています。
一方建設業は1割強の落ち込みですから、
やはり厳しい状況といえます。
広島県の公共事業の総額が約1500億円、
広島市や他市町の公共事業が
ほぼ同額あると仮定すると、
倍の3000億円が公共事業
ということになります。
さらに国の直轄事業もありますから、
6000億円のうちの半分以上を
公共事業に負っている、
ということになります。
公共事業削減の流れが、
直撃している状況です。
業界自体の再編の動きや、
コスト削減の努力も続いていると思いますが、
まだまだ厳しい状況です。
他分野への参入や、
新規事業へのチャレンジといった
前向きな取り組みも必要です。
今までが良過ぎたのか、
今が悪過ぎるのか、
建設業の本来的なあり方が、
問われてくる時代に入っていると感じました。


●●2007年10月13日●●

「広島市科学賞。」

ノーベル賞の発表の時期ですが、
子どもたちの夏休みの宿題だった科学研究が、
優秀賞を受賞したということで、
授与会場となった、
吉島小学校へ朝10時に行きました。
1500人の応募者の中から、
200人弱が選ばれたそうです。
最優秀者を決めるコンテスト、
というものではなく、
科学に興味を持ってもらおう、
という趣旨の賞で、
子どもたちにもいい刺激になった
と思います。
私は小学校時代、
科学研究の宿題がいやで、
賞などもらったことは
なかったほうですが、
こうやって表彰されるんだ、
と子どもたちに教えられました。
ライオンズクラブの皆さんが
協賛されていましたが、
本当にいい取り組みです。
夕方は自主トレ(元宇品コース)。


●●2007年10月14日●●

「秋祭り幟立て、産廃勉強会。」
朝9時から、
来週行われる
宇品神田神社の秋祭りのため、
町内の幟立てに参加しました。
竹で出来た5mくらいの幟旗を、
電柱等にくくりつけるわけですが、
これが結構重労働です。
さらに縄でくくりつけるためには、
高度な結索技術が必要です。
本当に玄人技だと感動するぐらい、
きれいに丈夫に
くくりつけている幟もあります。
町内で十数本ですから、
宇品全体では100本ぐらい出ている
と思います。
特に、宇品御幸通りの幟は、
左右に並び、壮観です。
女性の方も含め、十数人で、
約2時間かけて完了しました。
来週が本番です。

11時には、
元宇品にあるマンション集会室で行われた、
産廃処分場問題勉強会に参加。


●●2007年10月15日●●

「IT起業家。」

朝8時から、
宇品ベイシティ前にて街頭演説。
しばらくは街頭演説も
気持ちよくできる季節です。

1時には廿日市市役所へ。
保育事業に関して、
提案も含め意見交換を行いました。
終了後、県議会へ。
来客3件対応しました。

5時にお会いしたのは、
IT起業家です。
数年後にはマザーズ上場を目指すという彼は、
まだ30代。
広島で起業した会社ですが、
この度東京に進出します。
彼ら30代の経営者の間では、
「広島で成功して、東京進出すれば、必ず成功する」
と言うそうです。
それほど広島という市場で、
勝ち抜き、
成果を上げるというのは厳しい、
という意味にもとれますが、
業種や狙い、
なによりも社長自身のリーダーシップ、
カリスマ性、
どれをとっても大いに期待できる
と確信しています。
あとで、
飲食業界で成功し、
多店舗展開している社長も
合流しましたが、
30代前半の彼らのパワーは正直すごい、
と感じています。
広島への思いも強く、
変えたい、
もっといい街にしたい、
と本気で考えています。
話をしていて気づいた事ですが、
松下政経塾出身の政治家でも、
40代半ばにひとかたまり、
その下の世代になると、
かたまりは、
30代半ばまで一気に下がります。
広島県議会でも同じ現象で、
私を含め40代半ばより上の年齢は、
ほぼまんべんなくいらっしゃいますが、
下の世代は一気に
30代半ば(30代が5人)まで若くなります。
起業家の世界でも同じことがいえるらしく、
彼らの上の世代は一気に40代になるそうです。
単なる偶然かもしれませんが、
10年周期の原則みたいなのがあるのかな、
と盛り上がりました。
いずれにしても、
ともに成長していきたい同志を見つけた、
とうれしい出会いに
感謝する一日でした。




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