こうじマガジンNO.158 (2007.9.21)  
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こうじマガジン NO.159

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「2007年8月21日から2007年8月31日までのダイアリー」


●●2007年8月21日●●

「9月補正予算ヒアリング(追加分)。」

午前中は事務処理と来客対応。
午後は県議会にて、追加分の補正予算ヒアリング。
広島県では、先端企業誘致のため、
大規模用地の整備を決断したようです。
北広島町の千代田工業・流通団地では、
15haの大宅盤に再整備(事業費8.5億円)をし、
三原市の本郷地区では、県が所有する山林約50haを整備し、
26.6haの用地を確保する計画です。
本年度は実施設計(事業費2,560万円)行い、
来年度以降に事業着手の予定です
(総事業費約60億円、すでに用地買収で20億円は支出済み)。
この事業は、企業秘密のため企業名は明かされていませんし、
実際には複数の候補地があり、立地実現への競争も厳しい、
という状況です。選ばれなかったらどうするんだ、
という想定がまず浮かびます。
税金を投入する手続きとして、こうした不確定な要素の強い、
投機的な事業に、それも補正予算という形で、許されるのか、
という問題もあります。
積極的な姿勢は評価できる面もありますが、
工業団地の造成を管理している、土地造成事業会計は、債務超過の疑いが強い中、
大丈夫なのか、といった心配もあります。
企業誘致はここ数年好調ですが、これは大きな勝負といえます。
いろんな角度からこの問題を捉えていきたいと思います。

夜は、若手経営者との懇親会。
久しぶりの外食で、たくさんの刺激をいただいた会でした。

●●2007年8月22日●●

「広島こども家庭センター。」

11時前に、南区宇品東の広島こども家庭センターへ。
県議会生活福祉保健委員会の県内調査に、
地元議員として出席するためです。
ここでは、急増する児童虐待や非行、
配偶者からの暴力(DV)に対応するため、
子どもと家庭に関する総合的な相談・援助活動を
行っています(平成17年7月開設)。
常勤職員約40名、非常勤職員約70名が、
夜間休日に関わらず対応しています。
子どもと家庭に関する相談は、
広島市域を除く3つのセンター(広島・三次・福山)合計で、
児童に関する相談が8,016件、知的障害者の療育手帳等に関する相談が1,252件、
女性に関する相談が2,450件で、合計で11,718件、土日も含め一日あたり約32件の相談が
寄せられていることになります。
ただ相談はその場で解決するものはほとんどなく、業務は累積されていくわけですから、


常勤職員一人当たり約15件のケースを常時抱えているという状態だそうです。
この中で深刻なのは児童虐待相談の急増です。
10年前の平成8年度県内の虐待相談件数は143件でしたが、
平成18年度には1508件と10倍に増えています。
障害・死亡事故は絶対に起こしてはならない、という点からすると、
相談や通告を受けてから、48時間以内に安全確認をしなければならないわけで、
警察との連携が必要なケースもあったりで、現場では大変苦労されているようです。
なぜこうした事例が増えているのか、根本的な解決はできないものか、課題は山積です。
今日の午後は、
広陵高校の決勝戦を見ながら、
事務所で事務作業を行いました。
残念。
本当に残念な試合でした。

夜は、
修道高校の先輩方の同期会に参加させていただきました。
70歳を目前にされた大先輩ですが、専門的な能力を生かして、
介護保険制度の第三者評価事業をNPO法人として順調に進めておられます。
素晴らしい先輩方ばかりで、非常に楽しく過ごさせていただきました。

●●2007年8月23日●●

「太田川流域SGECネットワーク(2)。 」

朝10時から、県議会控室にて、
先日もブログで報告いたしました太田川流域SGEC
(Sustainable Green Ecosystem Council)ネットワークの方と、
県の林務関係の室長との勉強会を行いました。
この活動は、持続可能な森林管理を通じて、
地域の木を使って地域の家を造ることにより、
ウッドマイルズ(木材を伐採し、最終消費するまでに、
かかっている輸送コストやそのエネルギーを削減することにより
CO2の排出を抑えることができるという考え方で、木材の地産地消につながる)
を削減しよう、という活動です。
前向きな議論ができました。
成果を上げることができるよう今後も努力して参ります。

●●2007年8月24日●●

「鞆の浦、福山港、JFEスチール株式会社。 」
今日は、私の所属する会派民主県政会の調査活動で、
福山市に行きました。
福山市選出の内田 務議員が、9月定例会で一般質問をされるのに合わせ、
地域課題について、会派で勉強しようというものです。
まずは埋立架橋問題でゆれる、鞆の浦地区へ。
鞆の浦は、日本最古の歌集である「万葉集」にも登場し、
瀬戸内海の潮待ちの港として古くから栄えてきました。
年間100万人以上の観光客が訪れる観光地となっています。
ただ鞆町の現状は、人口が半減し(6000人)、高齢化が進み(40%弱)、
産業全体が低迷しています。
そこでこの埋立て架橋計画が出てきたわけですが、県と福山市はこの計画を推進する方針です。
県議会でも何度か質問が行われ、ここにきてハードルは以前高い状況ですが、
推進に前向きな答弁がされました。
反対派の運動も激しく、工事差し止め訴訟の提起や署名活動等、マスコミへの露出も盛んです。
実際に現地に行ってみて、環境に配慮しているとはいえ、海側に架橋が出来ると、この歴史的港湾施設の
景観が一変するのは事実です。
全体事業費は約60億円近くかかるとされています。
鞆町の住民の皆さま、近隣福山市の関係者の考え方が最優先されるべきだ、と思いますが、
今のままの景観が維持できればと、率直に感じました。

次の調査先は、福山港です。
ここでは、県東部の国際物流拠点として,平成17年3月に水深10m岸壁1バースを備えた


「福山港国際コンテナターミナル」が供用開始されました。
現在,福山港には箕島地区と合わせて週9便の外貿コンテナ定期航路が就航しており,


平成16年においては,全国で17位( 66,464TEU:外貿)の取扱いがありました。
衣料品関係の輸入が増えていることもあり、JFEの業績好調も重なって、今後も伸びが期待されています。
現在、福山港本航路(航路幅350m、水深−16m)の浚渫工事(約300万?)を約100億円の事業費で進めています。
また国際コンテナターミナル第2期整備も行われています。
現在のバースの南側に、−10m岸壁1バース、泊地、埠頭用地、クレーン1基の整備を、


約60億円の事業費で実施しています。
福山港は伸びているなあ、と実感しました。
ちなみに我が広島港の状況は、海田地区と合わせて週18〜19便の外貿コンテナ定期航路が就航しており,
平成16年においては,全国で10位( 165,684TEU:外貿)の取扱いがありました。
ほぼ横ばい状態です。

最後の調査地は、
JFE株式会社西日本製鉄所です。
まだ、日本鋼管といったほうがなじみがありますが、川崎製鉄との合併で現在の社名になっています。
現在日本国内では約1億2千万トンの粗鋼生産量があります。
うち、倉敷のJFE(955万トン)と福山分(1091万トン)を合わせると、
全国1位の製鉄所となります。
連結売上高が約3兆円、連結経常利益が約5000億円と、優良企業です。
工場見学の際印象に残ったのは、「鉄はなくならない」ということ、つまりくず鉄でも再生でき、
再利用が可能なので、石油などとは異なり、資源として枯渇しないという点、
もう一つは、他の金属材料に比べ、圧倒的に安価だということです。
我々が日々消費しているスチール缶の薄板も、ここで生産されていますが、
一本110円のジュースで、十分採算が取れるということを考えると、
鉄は安いといえます。
またこの薄板を製造する技術こそが最先端で、
日本の製鉄技術の競争優位を維持している技術だそうです。
約20年ぶりに製鉄所の工場見学をさせていただきましたが、
「鉄は国家なり」という言葉は、まだ生きていると実感しました。

終了後は、
福山港の関係者の皆さま、JFE労働組合の皆さまと
夕食をはさんでの意見交換・懇親会。
夜9時前には福山を出て、自宅に向いました。
密度の濃い研修だったと思います。

●●2007年8月25日●●

「広島掃除に学ぶ会IN宇品中学校。 」

朝7時半に宇品中学校へ。
学生インターン3名とともに、毎年恒例になってきた
宇品中学校での掃除の会に参加しました。
生徒たち、PTAの皆さまも含めて、約300人の皆さまが参加されるという
大規模なものになりました。
私はトイレ掃除にむかいました。
今回は、生徒さんも大勢参加しており、本当に暑い中、汗だくでトイレ掃除を行うと、


いつもの爽快感で幸せな気持ちになります。
校長先生にも、荒れていた学校が明るくなり、生徒たちもいきいきしてきたと、大変高い評価をいただきました。
宇品中学校は、部活等でも活躍が目立ってきましたし、今年の8月6日には、NHKのニュース番組で、
音楽家の石井 竜也氏と原爆ドーム前の河岸で、宇品中生徒が合唱している姿を見て、感動しました。
「広島を引っ張るいい中学校になってくれれば」、と願いをこめました。
午後からは、子どもたちの通う小学校の仲間が、キャンプをしている国営備北丘陵公園(庄原市)へ。

●●2007年8月26日●●


「国営備北丘陵公園。 」

昨日からオートキャンプ場でのキャンプ生活を、
4組の親子で楽しんでいます。
子どもたちにとっては、天気にも恵まれ、
最高の思い出になったと思います。
私たちはキャンプは初めてで、キャンプ慣れした皆さんに
おんぶに抱っこ状態でした。
申し訳ないと思いましたが、しかたありません。
道具の準備や設営、調理、後片付けと、自己完結型の生活は
本当に勉強になります。
子どもたちも、こうした部分をしっかり学ばせてやれば、と感じました。
少しづつでも道具をそろえて、今度はご迷惑をかけないようにしなければ
と思っています。
国営備北丘陵公園は設備も充実していて、最高でした。
また行ってみたいと思います。

●●2007年8月27日●●

「赤シソ、子牛、スギ・ヒノキ、米(1)。 」
今日から一泊二日で、農林水産委員会の県内調査です。
朝10時にバスで県議会を出発して、まずは北広島町の
三島食品株式会社を訪問しました。農業外企業が農業に参入した例として、
赤シソの栽培・加工の現場を調査しました。
三島食品鰍ヘ、昭和24年創業のふりかけ製造販売の会社で、
年間売上高125億円(平成17年度)、従業員430名、資本金1.3億円の企業です。
主力商品である「赤しそふりかけ」は、年間3000tの赤シソを使用しています。
静岡県や中国で主に栽培しているそうですが、味や品質にさらなる付加価値をつけるために、
自社栽培・一次加工のふみきったとのことです。
現在は5haを借り受け、年間80tの収穫(実績は31t)を目指していますが、3年後にはこれを20haの広げ、
収穫も目標340tに置いています。
加工工場も含め、約3億円の投資、うち県の補助金が約6.5千万円と思い切った投資をしています。
現実的には、自然現象等、さまざまな予期せぬ課題が発生し、収穫実績は半分も達成できなかったわけですが、
利潤優先の企業が農業に参入して、どこまで成果をあげられるか、注目すべき実験だといえます。
昼食は安芸高田市の「えーのー夢茶屋」でいただきました。
自家栽培の大豆を使った豆腐料理を頂きました。
地元の営農法人の女性部が経営しているとのことで、アットホームな雰囲気でおいしい料理、家族でまた訪れたい場所です。

午後は三次市に入り、伊野牧場を訪問しました。
家族経営の牧場で、広島牛の繁殖経営を行い、子牛を出荷されています。
フリーバーン牛舎(少し動き回れるぐらいのスペース(800u)で群管理)
や早期離乳等の取り組みで、高品質の子牛の出荷に成功されています。
昭和43年からスタートですから、40年近くかかって現在の成果をあげられているということで、
そのご努力には感動しました。
年間約40頭の子牛を出荷、市場取引価格が約60万円として、約3千万円弱の売り上げ、


農業所得だけで約1千万円と安定しています。
畜産経営の一つの典型例として、生かしていけないものか、と感じています。
今日最後の訪問地は、東城町森林組合です。
ちょうど世羅町森林組合で不正経理事件が起こっており、森林組合の業務内容を調査する
いい機会になりました。
組合長が非常に熱心な方で、調査対象の低コスト林業団地2700haの内容以外にも、
林業の抱える課題等、熱く語られました。
東城町森林組合は、総資産4.4億円、資本金が3.3億円(うち出資金は2200万円)、
平成19年度の事業総取扱高が2.6億円、組合員数1600名、技術職員19名、職員6名となっています。
経営の細かな数字は聞けませんでしたが、現場で、手入れの行き届いた山とはどんなものか、スギ・ヒノキの区別から、
その品質・価値の見分け方、森林所有者の境界情報が不明確で、管理が放棄されている実態や、そのデータベース化が
木材の安定供給に繋がるといったお話を頂きました。
広島県の林業は他県に比較しても、衰退が著しいそうです。
この森林組合から出荷される木材も、その多くは岡山県の新見市に行くそうで、出荷から製材・加工、販売にいたるルートが確立されていないため、
また県産材の利用に対する意識が希薄なため、低価格で取引される傾向が強いようです。


こうした態勢の問題も含めて、広島県の林業を立て直していく必要があります。
さらに研究していきたいと思います。以上で調査を終了し、6時前に宿泊先である庄原市へ到着しました。

●●2007年8月28日●●

「赤シソ、子牛、スギ・ヒノキ、米(2)。 」

農林水産委員会の県内調査二日目です。
9時にバスで宿舎を出発しましたが、
昨日もそうですが、バスの中で各地域を所管する地域事務所の担当者から、
地域の概況についてのレクチャーを受けています。県北の地域の様子を知るという意味でも、
主要な指標を紹介させていただきたいと思います。
まずは広島県芸北地域事務所(安芸高田市・安芸太田町・北広島町)ですが、
人口が約6.2万人(安芸高田市3.3万人)、農業産出額(平成17年度)が約130億円(県内産出額の約12%)、
うち畜産が57億円、米が50億円、野菜が16億円となっています。
次に広島県備北地域事務所(三次市)ですが、人口が約6万人、農業産出額(平成17年度)が約112億円(県内産出額の約10%)、
うち畜産が53億円、米が37億円、野菜が8億円となっています。
最後に広島県備北地域事務所農林局庄原支局(庄原市)ですが、人口が約4.3万人、農業産出額(平成17年度)が約156億円(県内産出額の約15%)、
うち畜産が95億円、米が40億円、野菜が13億円となっています。
この県北3地域で、人口が16.5万人で県人口の約6%に過ぎませんが、農業産出額が約400億円となり県内の約40%に当たります。
この数字をどう見るかですが、県北3地域の農業における重要性が浮かび上がってきます。

さて、今日最初の調査地は、県営広域営農団地農道整備事業 備北西部地区です。
三次市君田町と庄原市口和町を繋ぐいわゆる農道です。
総事業費43億円で、萩川橋梁部分を調査しました。
「無駄な公共事業」かどうか、判断は微妙です。
この地域の農業に夢を描く道になるのか、が判断の分かれ目です。

次に訪問したのは、農事組合法人ファーム永田(庄原市口和町)です。
現在県では、こうした集落農場型農業生産法人の育成に
力をいれています。
農業の「担い手」と表現していますが、法人経営により大規模化し、
管理の永続性や省力化が図られるというものです。
このファーム永田では、35名が構成員となり、約23haを運営管理し、
売り上げが約2000万円とのことでした。損益も平成18年には360万円の収益を上げています。
こうした法人をたくさん作っていく、というのが広島県の農業政策のベースにあります。


しかしこのファーム永田の数字だけみても、農業専業で生活していくのは困難だ、
ということが良くわかります。
しかし、ご説明いただいた組合長さんはじめ、関係者の皆さんはたいへん生き生きとされており、元気です。
何よりも「地域で生きる」ことが最優先される、そんないい文化がそれぞれの地域に根づいていくよう
バックアップしていかなければなりません。

最後の昼食は、庄原インターに程近い「食菜館しょうばら ゆめさくら」でいただきました。
ここも地域の食材が多く集まる素晴らしい施設です。
都市に暮らしているとこうした直売所の情報がなかなか入りません。
今回の県内調査は、県北を横断する形で移動しました。
厳しい中にも地域の中で、知恵を絞って頑張っている方々と接し、
都市をある意味で支えていただいている
こうした地域の文化こそ、これから大事にしていかなければならないと痛感しました。


単なる交流ではない、実質的な結びつきを都市と農村でできないか、
漠然と感じた県内調査でした。

●●2007年8月29日●●

「少子化・人づくり対策特別委員会 勉強会。」

朝8時から、旭町・出汐交差点において街頭演説。
インターン生3名も参加。

9時からは、インターン生と、ルイス・マンフォード勉強会。
10時からは、安佐南区で行われた葬儀に参列。

1時半からは、少子化・人づくり対策特別委員会 勉強会。
6月定例会で、この特別委員会の委員長に指名されました。
正副委員長での勉強会でしたが、「少子化・人づくり対策」というと
関係部局が多岐にわたり、小刻みに5つの部局から約2時間半説明を受けました。
目標設定の難しい、その裏返しで成果の確認しにくい分野で、特別委員会として
大きな議論の方向性をどこに持っていくか、悩むところです。
まずは現状認識、そして問題点の指摘とその対策、さらには具体的な政策提言と、
進めていくのが通常ですが、どのように処理していくか、検討していきたいと思います。



続いて4時、5時と来客があり、6時半からは約20年ぶりに会う友人との夕食会と、
分刻みの一日でした。

●●2007年8月30日●●

「松下政経塾 地方議員・首長の会(1)。 」
11時前より、県議会控室にてインターン生3名と、ルイス・マンフォード勉強会。

午後からは、松下政経塾 地方議員・首長の会が広島で開催されることになり、
参加者を出迎えに広島駅へ。
現在松下政経塾出身の議員は、卒塾生227名のうち、
国会議員が31名、
都県議会議員が16名、
市区議会議員が13名、
知事・市長・区長が9名となっています。
このうち、地方議員・首長の会ということで、現職38名及び当選目指し活動中の者も含めて対象にし、
活動しているのが当会です。
国会議員と違って、地域特性があってなかなか連帯感が生まれにくい面もあり、
さらに地方議会でも県外調査は充実しているため、ニーズの掘り起しにも苦労します。


ただ、これから地方議会や知事・市長を目指そうという方々、また現職の方々にとっても、
松下政経塾という旗印のもと、一同に会し、議論を戦わせる、ということには意義があるのではないか、
と停滞気味の活動を活性化させようとのねらいもあるようです。
といっても私は7期生ですが、最年少の市議会議員は26期生と、ずいぶん歳も離れています。
現在の塾生は28期生と、20年近く離れていることになり、生き方・考え方も変化していると思います。
今回の広島研修には、全国各地から20名の有志が参加してくれました。
まずは、広島市役所へ。同志の森本 真治さん(18期生、広島市議会議員)が調整役で、広島市の交通ビジョンや、
「水の都ひろしま」構想について、レクチャーを受けました。
京橋川河岸のオープンカフェは現地に行って調査しましたが、広島に住んでいても行ったことがなかったスペースで、
その設置や運営にご苦労されている様子が伝わってきました。
さらに構想実現に向け、頑張っていただきたいと感じました。

次に訪問したのは、広島電鉄です。
グリーンムーバやマックスといった低床車両の導入で、軌道系交通機関としての市内電車の役割も
変化してきています。
私は、電車好きでよく乗りますが、広島市にはこの電車が良く似合うと考えています。


さらに路線を充実させ、魅力アップに努めれば、世界的に誇れる公共交通機関になると思います。

終了後は、
グランドプリンスホテル広島に移動して、総会・懇親会。
期の古い私が、会長に選ばれました。
この会をどう運営していくのかも含めて、まだまだ考えていかなければなりません。

●●2007年8月31日●●

「松下政経塾 地方議員・首長の会(2)。 」

朝7時半に広島港集合。
フェリーで呉市中央桟橋へ。9時から大和ミュージアム見学。
10時から隣接する海上自衛隊呉史料館(てつのくじら館)見学。
大和ミュージアムは3度目ですが、てつのくじら館は初めてです。
見ごたえのある展示内容でした。
11時過ぎには呉市役所へ。
今回の研修のメインである、小村 和年呉市長との意見交換会です。
小村市長は2年前に就任されていますが、国土交通省のキャリア官僚御出身で、
官僚機構を熟知されていること、さらには最初の選挙では苦杯をなめられ、
選挙という点でもご苦労されていること、
また、我々松下政経塾出身の議員とも交流が多く、生き方・考え方にシンパシーを覚えること等、
是非お話をお伺いしたいということで今回意見交換会を設定いたしました。
「機関としての市長」という考え方、したがって絶対公正でなければならず、
一方で生身の人間として「市民の縮図である議会」に理念を示し、現実に対応していくということ。
とにかく「思いが社会をリードしていく」わけで、そこで価値観が示せるか、その価値観に情熱が傾けられるか、
そして「組織は99%トップによって決まる」といったお考えには、シンパシーを覚えました。
また、政経塾の役割として、政治家の金権イメージの払拭と、街頭演説を中心とした広報力(発信力)を
政治の領域に導入した点を上げられました。
わが意を得たりといったところですが、たったこれだけしか我々は実現できていないのか、という思いも同時に抱きました。
単なる方法論・技術論に過ぎないではないか、と反省させられるご指摘です。
いずれにしても身近にこうした優れたトップがいることは、心強いかぎりです。
昼食後、呉市内を約1時間ご案内いただき、2時に呉駅にて解散。
密度の濃い研修会だったと思います。




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