こうじマガジンNO.99(2004.8.19)  

「広島県の財政収支見通し」

「平成17年度当初予算では、
財源不足額は451億円となる見込みで、
財政健全化債等で可能な限りの財源対策
(373億円)を行ったとしても、
なお78億円の財源不足が生じることとなり、
予算編成は不可能な状況になる」
というショッキングな報告がありました。

これは国の三位一体改革
(地方分権改革の一環として、税源委譲、
補助金・交付税の削減を行うもの)の影響で、
今年度当初予算編成の段階で
160億円の財源不足を生じました。

来年度以降も60〜70億円と想定しています。
この国の方針による影響をどう吸収するかが問題です。

一方で昨年財政健全化に向け策定された
(平成15年12月)財政健全化策によると、
人件費の抑制(1500人以上の削減
及び給与見直し)で120億円、
内部管理経費の削減で50億円、
公共事業の削減で110億円、
補助金の抑制・削減で60億円、
歳入の確保で10億円、合計350億円の
経費削減を目標にしています(平成18年度での目標)。

ちなみに平成16年度は180億円、
17年度は270億円となります。
これらの内部努力による削減は
すでに収支見通しの中に折込済みで、
今年度も行った財政健全化債の発行、
基金の取崩しをしても、三位一体改革の影響を受け、
財源不足は解消できない、ということになります。

予算編成が不可能ということは、
財政再建準用団体(国という管財人のもとで
財政再建を進めることとなり、
企業でいえば会社更生法適用ともいうべき事態)に
転落するということを意味します。

そうなると知事・執行部の責任、
それをチェックする我々県議会の責任は
大変重いものがあると思います。

若干のプラス材料として、
県税収入の伸びがあります。

県税収入は法人二税(法人事業税・法人県民税)、
個人県民税を中心に、平成16年度当初予算で、
2711億円を見込んでいます。

企業の業績を反映する法人事業税は
当初予算で663億円を見込んでいますが、
6月末で昨年に比較して
45億円の増収となっています。
特に鉄鋼が3.6倍、機械が2倍と
大幅増になっています。

景気の回復を予感させる数字ですが、
まだまだ本格的な回復軌道に乗ったとは
県当局は見ていません。

県の歳入構造は、
純収入にあたる県税収入が2700億円程度、
国からの地方交付税が2100億円程度
(この部分が三位一体改革の影響を受ける)、
県債が2000億程度です。
非常に硬直していることがわかると思います。

財政面からの発想だと危機的な状況だといえます。
今後は国債の発行で歳入面ををカバーできる
国の三位一体改革を含めた
経済財政対策の動向がどうなるか、が問題です。

<主な行事>
8月3日(火) 出汐・旭町交差点街頭演説、広島県立美術館モネ展オープニング、
         福祉勉強会
8月6日(金) 朝起き会、戦災供養会慰霊式、平和祈念式、動員学徒慰霊式
8月7日(土) 宇品東学区盆踊り
8月8日(日) 南区こども会夏季球技大会
8月9日(月) 宇品地域あいさつ廻り
8月10日(火) 宇品ジャスコ前街頭演説、会派会議(9月補正予算について)、
          議員インターンシップ開始
8月11日(水) 尾道・因島あいさつ廻り
8月12日(木) 相談事項について打ち合わせ
8月13日(金) 会派会議(9月定例県議会について)
8月14日(土) 葬儀参列、墓参り
8月17日(火) 9月補正予算について知事要望
8月18日(水) 9月補正予算について会派会議
8月19日(木) 生活福祉委員会

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