こうじマガジンNO.51(2002.11.29)  
「危機管理」

この6月から私は、県議会常任委員会は
農林委員会所属ですが、特別委員会は
環境・防災対策特別委員会に所属しています。

特別委員会の任期は2年ですので、
来年の4月までということになります。

11月21日(木)に防災関係の審議があり、
危機管理について質問しました。
平成14年度から広島県の防災管理室は、
危機管理室に名称変更され、
広島県の行政組織に危機管理という言葉が
はじめて使われました。

先日古くからの友人で、
危機管理を勉強している中田 敬司氏
(中原 好治応援団の事務局長もお願いしています)から、
危機管理には3段階あるという話を聞きました。

第一はトラブルシューティング、
ある程度予見できる偶発的事故に対応すること、
第二はリスクマネジメントで、
事故による経済的な損失への対策です。
第三はダメージコントロールで、
万が一の事故を予想して、
その被害を最小限に抑えるための方策を考えることです。

この考え方によると、
防災とは第一のトラブルシューティングと、
第二のリスクマネジメントの一部ということになります。
危機管理という限りは、
さらなるリスクマネジメントと
ダメージコントロールという発想が必要です。

私はこの話を聞いて、
出島埋立地区廃棄物処分場の地元説明会での住民の皆さんと、
県当局とのやりとりを思い出しました。

県当局の主張は、
「広島県の産業活動を維持するために、
処分場は必要です。
当初の計画を大幅に見直し、
最新の技術を駆使した護岸、
粉塵が飛ばない搬入方法、
有害物質を入れない徹底した
処分場の管理等を行うので大丈夫です」
というものです。

これに対し住民の皆さんが持つ不安の最大のものは、
「今までにないぐらいの台風や地震がきて
護岸が壊れたらどうするのか、
劣悪な業者が監視の目をくぐって
有害物質をいれたらどうするのか、
遮水シートが破れて漏れたらどうなるのか」
といった万が一の事故の場合の心配です。

県当局は、大型台風や地震は
百年に一度の心配だから、とか、
遮水シートは50年は大丈夫ですとか、
あいまいな答えしかできません。

確かに造るということを前提にすれば、
最新の技術と材料を駆使する以外にはありませんが、
危機管理という面からすると
ダメージコントロールの発想が必要です。

今までにない台風・地震かきた場合の処分場の対処、
遮水シートが破れた場合の対策等
具体的に示していく必要があります。
住民の皆さんはまさに動物的なカンで、
危機管理やダメージコントロールの発想を
当局に要求しているのだ、と思いました。

これは宇品の処分場の問題だけではありません。
あらゆる危険施設付近の住民、
海岸・急傾斜地付近、高層マンション、
オフィス街・地下街等、万が一の災害・事故に対して
思考停止せずに危機管理していくことは県の仕事だと思います。

幸い危機管理対策監(非常勤)として
元第13旅団業務隊長の籠田さんが県庁に入られております。
危機管理という思想をさらに徹底して
県行政に取り入れるよう監視して参ります。

<主な行事>

11月20日(水) 第5回中原 好治応援団選挙対策会議

11月21日(木) 環境・防災対策特別委員会

11月22日(金) 第4回広島政経塾準備、翠ミニ集会

11月23日(土) PTA親善ソフトバレー大会、
          防衛大学校広島地域同窓会、LT会望年会

11月24日(日) 第4回広島政経塾準備

11月25日(月) 第4回広島政経塾勉強会(広島プリンスホテル)
          次回報告いたします。

11月26日(火) 事務処理

こうじマガジン目次へ