こうじマガジンNO.46(2002.10.10)  
「特定疾患治療研究事業」

 先日、「県当局で、突発性拡張型(うっ血型)
心筋症での特定疾患認定が不承認になりましたが、
この決定には不服で問題があります。」
というご相談を受けました。

心筋症、特定疾患、認定、不承認と
よくわからない言葉が並んで、
どういうことかと勉強しました。

まずこれは広島県の難病対策事業の一つです。
「原因が不明で、治療方法が確立されていない
いわゆる難病のうち、治療が極めて困難であり、
医療費も高額である特定疾患について、
医療費を公費負担することにより
患者さんの負担を軽減すること」を目的としています。

平成14年度の対策事業費は13億4400万円で、
45の特定疾患に認定され
公費負担を受けられている患者さんは、
11,002人に上ります。
前述の突発性拡張型心筋症はその一つで、
県内で316人が認定されています。

さらに難病対策としては、
小児特定疾患治療研究事業があります。
「治療が長期間にわたり医療費の負担も高額となり、
病気を放置することが児童の健全な育成を
阻害することとなる疾病(小児特定疾患)について、
医療費を公費負担することにより
保護者の方の負担を軽減すること」を目的としています。

平成14年度の対策費は3億2500万円で、
10の特定疾患に認定され
公費負担を受けられている方は、3,840人に上ります。

今回のご相談は拡張型心筋症で認定されていた方が、
継続を申請したにもかかわらず不承認となったということです。

問題は不承認とされた認定基準は何か、
ということですが当局の説明は
納得のいくものではありませんでした。

まずこの病気についてですが、
5年生存率は約50%という難病で、
症状が重いか軽いかという重症度の基準はない、
ということです。
つまり拡張型心筋症と診断されれば、
重い軽いの判断はできない、ということです。

ではなぜ今回のように病名がはっきりしているのに
不承認になるのか、が問題です。
当局では、「平成13年に厚生労働省が
特定疾患認定の適正化のため判定システムを示し、
これに沿って一次判定を行うよう通達があった。
それにしたがって判定し、
医師6名からなる認定審査会の意見をもとに
県が最終判断を下した」と説明しています。

しかし、この判定システムというのは非公開ですし、
認定審査会も持ち回りで行われるもので、
患者との接触もなしに判断されるもので、
このような命に関わる判断に
意見できるような審査会とは思えませんでした。

さらに、他県の状況を見てみると、
この拡張型心筋症で認定申請が却下されたケースは非常にまれで、
広島県の却下件数13名、東京都114名、静岡県23名を除いては、
28府県で0、2件以下が4県(残りは不明)という状況で、
広島県の対応には不信が残ります。

この問題は対策費への国庫負担が削減されたり、
こういった認定についても不明な部分があり、
さらに追求していく必要があると思います。
まず非公開とされた国の判定システムを
入手することから始めてみたいと思います。


<主な行事>

9月28日(土)  渡部選対本部長と打ち合わせ

9月29日(日)  宇品詩吟の会でのあいさつ、
        隊友会支部長会議

9月30日(月)  農林委員会 野菜の安値補償制度について、
        農業法人育成について質問。
        介護保険制度見直しについて知事に要請。
        会派勉強会。

10月1日(火)  宇品町内会あいさつまわり

10月2日(水)  広島韓国総領事館 李総領事歓迎会

10月3日(木)  9月定例会閉会日

10月4日(金)  パワーウォーク 宇品東2丁目

10月5日(土)  県政報告会 日笠 勝之参議院議員を迎えて

10月6日(日)  安佐動物園

10月7日(月)  宇品ジャスコ前街頭演説、
        パワーウォーク 宇品東2丁目、
        特定疾患勉強会

10月8日(火)  実践倫理宏正会秋季大会、
        パワーウォーク 宇品東3丁目

  (※パワーウォークとして、一日50人の方にお会いすることを目標に
   南区を訪問して歩いています。)


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