こうじマガジンNO.29(2002.05.28) | |||
「広島空港と広島港」 先日4月23日(火)に、 環境関係のNPOが主催する懇話会に出席しました。 広島県空港港湾局長 須野原 豊氏が講演されるということで、 広島空港と広島港のまとまったお話が聞けると思ったからです。 旧運輸省のキャリア官僚で、 昨年4月から広島県に出向されているわけですが、 全国の空港・港湾に関わってこられた視点から見て、 広島をどうみられているのか、 興味がありました。 よく広島の3大失政ということであげられるのが、 広島大学の移転、空港の移転、西風新都の開発です。 大学も空港も今では都市機能の一部と考えられるようになりました。 特に空港が遠いというのは、 福岡市と比較して決定的な違いだと批判されます。 しかし須野原氏は全く逆の視点で見ています。 「今の広島空港(本郷)があるから、 広島はまがりなりにも都市として発展できた」ということです。 同縮尺の広島空港と広島西飛行場の地図を示され (下記資料ご参照ください)、 空港の機能として観音の飛行場がいかに欠陥が多いか ということを説明されました。 広島空港の利用者は年間330万人(海外が30万人)、 うち東京便が240万人(1日16便)です。 一方西飛行場は利用客11万人で、搭乗率は49%、 宮崎・札幌と鹿児島線は広島空港と競合しています。 さらに広島市の西飛行場への負担金は18億円 (平成13年度、うち15億円は国から購入した敷地の 3分の1にあたる部分の土地代で平成15年度末で 返済完了予定)、県の負担金は同じく18億円です。 土地代を除いた額3億円は県・市合わせて6億円で、 利用者一人当たり約6000円の負担を 税金からしていることになります。 ちなみに広島空港はターミナル拡張工事のための 負担金2000万円程度で、国直轄の運営です。 こういった現状を考えると広島西飛行場の存在意義が 問われてしかるべきと私は思っています。 広島港については、私自身平成11年度にかなり調査をして、 「港湾事業はもうかるのか」という視点から分析したところ、 かなり経営的に厳しいし、行政のテコ入れなしには 運営は困難ではないかという質問をいたしました。 費用対効果という観点から見ると 今でもその通りだと考えていますが、 「地域の財産として港をつくっていく」という視点を 須野原氏は強調されました。 4月23日はくしくも宇品築港113年の記念日でした (私財を投げ打って宇品築港を進めた 千田 貞暁氏の命日にあたる)。 千田公の宇品築港当時にも、 こんな大きな港は広島に必要ないという非難が 大勢だったそうですが、 この港はその後広島にとっておおきな役割を果たしたことは 皆さんご承知の通りです。 来年春には出島地区に−14mの岸壁(3万トンバース)と、 新しい旅客ターミナルが完成します。 物流という観点から見ると、 コンテナ専用施設は海田のみで、 広島県発生消費コンテナ貨物量約50万TEU (20ft・6mコンテナ1個がTEU )のうち、 広島港はフル稼働で約11万TEUしか扱えず、 約7割は大阪・神戸港を利用しています(約33万TEU)。 新しい3万トンバースでこれらのコンテナを扱えるようになれば、 陸上輸送コストが約20%削減できる、 年間約1.8万トンのCO2が削減できる、 1万TEU当り年間約6億円の経済効果、 約40人の雇用効果が生み出せるとしています。 実現すれば夢のある計画ですが、 港湾利用料の設定や、 荷捌きから配送に至る流通システムを準備できるのか、 といった課題も考えられます。 県民の豊さにどうつなげていくのか、 地元の議員としても 今後しっかりと知恵を出していこうと思っております。 <主な行事> 5月13日(月) 県立広島病院 山崎 武美 母子総合医療センター部長と、 新生児の聴覚検査について議論 5月14日(火) パワーウォーク 皆実町6丁目 5月15日(水) パワーウォーク 宇品神田5丁目 5月16日(木) 松下政経塾の後輩と懇談 5月17日(金) 生活福祉保健委員会 「貝毒の防止」について質問 5月18日(土) 自衛隊父兄会総会、南区子ども会連合会総会 5月19日(日) 区民スポーツ大会、宇品東女性会主催の敬老会 5月20日(月) 環境防災対策特別委員会 「防潮扉と高潮対策」について質問。 次号以降で詳細報告します。 5月21日(火) 広島障害者職業能力開発校改築落成式出席。 5月22日(水) 保護司総会 5月23日(木) パワーウォーク 宇品御幸1丁目 継続しています。 5月24日(金) パワーウォーク 東雲本町1丁目 5月25日(土) 街頭ラリー(宇品サンユアーズ、本浦マンソー、 東雲イズミ、宇品ジャスコ前で街頭演説) 5月26日(日) 宇品女性会主催の敬老会に参加。 |
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